【連載】パートナーシップ・ナーシング・システム(PNS)について知ろう!
パートナーシップ・ナーシング・システム(PNS)とは何か
- 公開日: 2017/8/14
日本では、病院ごとにさまざまな看護提供方式がとられています。パートナーシップ・ナーシング・システム(PNS)は、2009年に福井大学医学部附属病院で開発されました。
例えば看護体制が7対1の場合は、これまでの看護提供方式では、看護師1人で7人の患者さんを受け持っていました。PNSでは、2人で数人から10数人の患者さんを受け持つ方式になります。PNSの特徴とメリットについて解説します。
新たな看護提供方式ーPNSー
看護提供方式は、「限られた人員で効率よく患者や家族に質の高い看護サービスを提供するという看護管理の目的を達成するため」1)に編み出されたものです。日本では、機能別看護方式、チーム・ナーシング、固定チーム・ナーシング、受け持ち看護方式、プライマリー・ナーシング、モジュラー・ナーシングなどの看護提供方式1)が普及しており、人員に応じて、施設ごとに選択し実践しています。
平成18年の診療報酬改定で、40数年ぶりに看護師の人員配置が見直され、急性期医療の実態に即した看護職員配置として、いわゆる7対1看護が新設されました。この改定で多くの施設の看護管理者が看護師職員の確保に奔走しました。同時に多く新人看護師を採用したものの、その教育や先輩看護師の反応などで臨床現場が混乱するようになったことも記憶に新しいところです。
どのような状況でも私達は、1日24時間、365日にわたり継続的に看護ケアを提供していかなければなりません。パートナーシップ・ナーシング・システム(Partnership Nursing System 以下PNS)は、そのような混乱する看護現場で新たな看護提供方式として、平成21年に福井大学医学部附属病院で開発されました。