原因と対策を知ろう! MDRPUへのケア【PR】
- 公開日: 2018/9/28
医療現場で起こる皮膚トラブルの1つに医療関連機器圧迫創傷(MDRPU)があります。
発生しやすい部位や対処方法を知って、患者さんへのケアに役立てましょう。
医療関連機器圧迫創傷(MDRPU)の発生原因を知る!
日本褥瘡学会は、医療関連機器圧迫創傷(MDRPU)とは「医療関連機器による圧迫で生じる皮膚ないし下床の組織損傷であり、厳密には従来の褥瘡すなわち自重関連褥瘡と区別されるが、ともに圧迫創傷であり広い意味では褥瘡の範疇に属する」と定義しています。日本褥瘡学会の調査によると創傷発生に関与した医療関連機器には次のようなものが挙げられています。日常的に使用するものでも発生する可能性があることを知っておきましょう。
●ギブス、シーネ
●医療用弾性ストッキング
●気管内チューブ
●NPPV
●下肢装具
●弾性包帯
●抑制帯
●上肢装具
●自動血圧計マンシェット
●間欠的空気圧迫装置 など
また、MDRPUの発生原因は、機器要因・個体要因・ケア要因の3つとされています。さらにそれぞれの要因には危険因子があり、MDRPUのリスクをアセスメントする際には、危険因子のある・なしを判断して評価します。
要因 | 危険因子 |
---|---|
機器要因 | サイズ・形状の不一致、情報提供不足 |
個体要因 | 皮膚の菲薄化、循環不全、浮腫、機器装着部の湿潤、機器装着部の軟骨・骨・関節等の突出、低栄養、感覚・知覚・認知の低下 |
ケア要因 | 外力低減ケア、スキンケア、栄養補給、患者教育 |
機器&ケア要因 | フィッティング |
機器&個体要因 | 中止困難 |
【医療関連機器圧迫創傷(MDRPU)の原因について詳しく読む】
医療関連機器圧迫創傷(MDRPU)の原因
外力低減ケアのヒント
MDRPUの予防・管理の基本として『ベストプラクティス 医療関連機器圧迫創傷の予防と管理』では、次の7つを挙げています。
●外力低減ケア
●装着中の管理
●スキンケア
●全身管理
●患者さん・家族教育
●多職種連携
●安全委員会との連携
接続部やクランプが皮膚に直接あたり圧迫することで、発生することもあるため、外力低減ケアでは、機器やその固定具による圧迫やずれに注意し、必要に応じてクッション等をあてるようにします。
どのように工夫するとよいのかを知っておくとよいでしょう。
外力低減ケアの例
・カテーテルの接続部やクランプが直接皮膚にあたらないよう、クッション性のあるサージカルテープを接続部と皮膚の間に貼る
・耳介にチューブがあたる場合は、チューブにクッション性のあるサージカルテープを巻き付け、耳介に直接チューブがあたらないようにする
クッション性のあるサージカルテープを使用した外力低減ケア
【適切な製品選択と適正使用】
動画で見る!『外力低減ケアのためのフィッティングの工夫』
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ワンポイントレッスン! テープを活用した外力低減ケア(MDRPU対策)
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スタッフへ知識を共有しよう
平成30年度から入院中の患者に対する褥瘡対策として、褥瘡ハイリスク患者加算のリストに「皮膚に密着させる医療関連機器の長期かつ持続的使用が必要であるもの」が追加されました。
褥瘡対策は徹底できていてもMDRPUへの対策はこれから取り組むという施設もあるのではないでしょうか。ケアを標準化していくためには、スタッフへの教育が必要となります。
【院内教育動画をみる】
医療関連機器圧迫創傷(MDRPU)とは?
【他病院の取り組みを見る】
北里大学病院での取り組み事例