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【連載】看護師のための輸液講座

第15回 不必要に長い針を使っていることが針刺し事故の原因

  • 公開日: 2010/5/10
  • # 注目ピックアップ
  • # 医療安全

現在の医療において、感染対策ももちろん重要ですが、医療安全が特に重要なものとなっています。私は、感染対策、医療安全と並んで栄養管理も重要だと考えているのですが、なかなか、重要性を並べて認識してもらえないので困っている、というのが正直なところです。もちろん、感染対策、医療安全は重要であることは間違いありませんし、私自身、栄養管理における感染対策、医療安全という問題についても勉強しているつもりです。
先日、医療安全の領域でものすごく有名な教授の講演を聞きました。すばらしい講演で、医療安全が重要であることを再確認させていただきました。しかし、ひとつ気になったのは、医療安全の領域は、用語を始め、ほとんどすべてが外国製なのですね。用語はほとんどが英語で、これを理解するだけで大変だ、と思ってしまいました。私のように年をとって、記憶力が低下しているとどうしようもないのです。ま、感染対策の領域でも日本製のガイドラインがあるにもかかわらず、CDCガイドラインは絶対に正しいと考えている方が多いのと同じかもしれませんね。 さて、今回の話題は利用安全の領域です。小さな問題かもしれませんが、『針刺し』(図1)という問題に関し、針の長さについて考えてみたいと思います。

リキャップ時の針刺し

現在使用されている注射針の長さ

とにかく針はあぶないのです。人の身体に刺入することを目的にしているのですから、その針が、自分に刺さってしまう危険があるのは当たり前のことです。その対策は、針を使わないことが決定的な対策であるでしょうが、リキャップをしないこと、安全機構が備わった針(翼状針、静脈内留置針)を使用すること、気をつけること、などが重要であるとされています。もちろん、これらは重要です。今回私が考えようと言っているのは、いわゆる普通の注射針です。
現在使用している注射針の長さについて知っていますか?針の長さについて考えたことがありますか?針の長さについて知っている方は少ないでしょうし、針の長さは現状でいいのか、などという問題について考えたことがある方は少ないと思います。

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