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新生児の観察項目|日齢ごとのポイント

  • 公開日: 2026/7/31

新生児の観察項目

 新生児の観察は、子宮内から子宮外への適応が順調に進んでいるかを確認し、異常の早期発見に努めることが大切です。新生児の主な観察項目は以下の内容です。

観察項目
●全身状態(外表の奇形の有無、活気や反応性、啼泣の有無等)
●体温
●呼吸
●循環
●皮膚の観察
●哺乳状況
●排泄状況

 体温・呼吸・循環は生命維持に不可欠な機能であり、新生児が子宮外生活に適応できているかを判断するのに極めて重要な観察項目です。

 新生児の観察項目は基本的には共通していますが、日齢によって意識して観察するポイントもあります。ここでは日齢0〜4日目までのそれぞれの観察ポイントについて解説していきます。

 なお、日齢ごとに観察項目をまとめていますが、通常の新生児であれば、日齢ごとに観察する内容は大きく変わりはありません。そのため、以下は、目安としてとらえてください。

1)日齢0日目

 出生により、児の身体は母体に依存していた状態から自分で呼吸をし、生命を維持する状態へと変化していきます。そのため、特に出生後24時間以内は状態が最も変化しやすい時期とも言えるでしょう。

 まずは全身状態やバイタルサインが正常(体温:36.5〜37.5度、呼吸:60回以下/分、心拍数:120〜160回/分)であるかを観察し、異常の早期発見に努めます。その他、皮膚の観察(乾燥や湿疹の有無)、排便・排尿(多くの場合は出生後24時間以内に初回排便と排尿が見られる)の有無を観察します。

 出生後の血糖は生後1時間で急速に低下し2〜3時間で安定し始めます。哺乳は2〜3時間ごとに日齢×10mLの量を目安として哺乳させます。 新生児の胃は縦型で容量も小さく、吐き戻しも多いため嘔吐や哺乳意欲があるかなどの観察も必要です。

2)日齢1日目

 日齢1でもバイタルサインを含め、全身状態を注意深く観察する必要があります。また新生児には生後数日の間、一時的に体重が減る「生理的体重減少」があります。これは出生体重の5〜10%の減少であれば心配はいらず、生後1週間〜10日をかけて出生体重に戻り、ほぼ全ての児に見られる現象です。

 そのため体重減少の程度や哺乳状況、排便・排尿状況を引き続き観察します。

 沐浴が開始となることが多いため、それに合わせて皮膚の観察や臍部の消毒を行います。稀に臍部から感染を起こすこともあるため、臍部や周囲の皮膚の観察が必要です。

3)日齢2日目

 バイタルサインや全身状態の観察、体重・哺乳状況を確認します。

 日齢2日目頃より、肌や白目の部分が黄色に見えることがある「生理的黄疸」が出てきます。原因として、新生児は赤血球の分解が早いこと、肝機能が未熟であることからビリルビンの処理が追い付かず黄疸が出やすいと言われています。これは1〜2週間程して自然に消えていくことがほとんどです。

 しかし、中には疾患が隠れている可能性もあるため、採血せず黄疸を評価する「経皮ビリルビン」の測定と肌や白目の色の変化を観察していくことが大切です。

 ビリルビン値が高くなるとビリルビン脳症を引き起こす可能性もあり、筋緊張の低下や活気の有無の観察を行う必要があります。

新生児の黄疸

4)日齢3日目

 バイタルサインや全身状態の観察、黄疸の有無、体重・哺乳状況を確認します。

 この頃になると、便の性状は暗緑色で粘性のある「胎便」から濃黄色で顆粒の混じった「移行便」へと変化します。便色がクリーム色〜白色の場合は胆道閉鎖症やそのほかの疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。排便はおむつ交換の頻度や児によっても回数はさまざまですが、腹部膨満や嘔吐の有無、哺乳状態を見て必要であれば綿棒刺激で排便を促すこともあるでしょう。

便の色の例

新生児の便の色

5)日齢4日目

 病院にもよりますが、多くは日齢4〜6日で退院となる場合が多いでしょう。基本的には日々観察する内容に変わりはありません。

参考文献

●大木 茂,編:正常・異常の見極め力アップ! 決定版 新生児のフィジカルアセスメント.メディカ出版,2025.
●医療情報科学研究所,編:病気がみえる vol.10 産科 第4版.メディックメディア,2018.


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