気管切開のある患者さんに関する看護計画|脳卒中の患者さん
- 公開日: 2025/3/26
脳卒中で気管切開された患者さんに関する看護計画
脳卒中には、脳の血管が詰まる脳梗塞、脳の血管が破れる脳出血やくも膜下出血があります。脳卒中で脳細胞が障害を受けると意識障害だけでなく、運動麻痺や感覚障害などさまざまな障害を引き起こします。患者さんの状態によっては、気管切開が必要になる場合があります。そのため、今回は脳卒中で気管切開された患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 患者さんの全身状態を把握する。呼吸状態や痰の量、気管切開の孔の状態、カフの圧などを観察する。意識レベルの推移、運動障害や感覚障害の状況を確認する。今後に備えて家族の情報も把握しておく。
援助計画 T-P 患者さんの状態を観察する。必要に応じて、痰の吸引を行う。患者さんやご家族が不安などを感じているようであれば、心理的援助を行う。
教育計画 E-P 気管切開に関する知識を伝えたり、今後の見通しについてどの程度把握しているのかなどを確認する。必要があれば、どんな社会資源が使えるのかといったことも伝える。不安なことがあれば、なんでも聞いてくれるように話す。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
意識障害で自力での気道確保が困難になる
看護目標
気道が確保され呼吸が安定する
観察計画 O-P
意識レベルの推移
瞳孔所見(対光反射、眼位、眼振の有無など)
運動障害、感覚障害の有無、程度
呼吸状態(自発呼吸の有無、痰の量など)
In/Outバランス
栄養や水分の摂取状況
排泄状況(尿量、排便や排尿の回数、性状など)
患者や家族の疾患や現状に対する認識
検査データ(電解質、腎機能など)
画像データ(頭部CT、MRI、脳波など)
援助計画 T-P
意識レベルや瞳孔所見などの推移を確認
適宜、痰の吸引を行う
離床やリハビリが実施可能か適宜検討する
必要に応じて患者や家族の心理的援助を行う
医師の指示に基づく薬剤を使用する
教育計画 E-P
気管切開に関する知識や必要性を説明する
離床やリハビリの必要性を説明する
必要な社会資源の情報を提供する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
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