前置胎盤があり予定帝王切開で入院してきた患者さんに関する看護計画
- 公開日: 2025/3/15
前置胎盤があり予定帝王切開で入院してきた患者さんに関する看護計画
年齢が高いことや喫煙、子宮の手術歴などにより、前置胎盤になるリスクがあります。前置胎盤があり予定帝王切開で入院してきた患者さんは、大出血や母子の命の危険性があります。
さらに、患者さんは手術や出産後に対して不安を感じやすいです。今回は前置胎盤で予定帝王切開で入院してきた患者さんに対する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 出血や子宮収縮、腹痛の状態を確認する。胎児の状態を超音波検査や、ドップラー検査で確認する。手術に対して不安があり睡眠がとれない可能性があるため、睡眠がとれているかを確認する。
援助計画 T-P 不安や緊張を感じていると交感神経が優位になり、子宮収縮を促すリスクがあることから、患者さんの不安感に寄り添う。緊急帝王切開になる可能性があるため、多職種との情報交換を常に行っておく。前置胎盤で使用する治療薬による合併症が起こる可能性があり、循環器や心不全、肺水腫の合併症の有無を観察する。
教育計画 E-P 手術や出産後に不安を感じている可能性があるため、帝王切開の必要性や流れ、出産後のスケジュールを説明する。患者さんや胎児の命の危険性があるため、出血や腹痛があれば、すぐに教えてもらうように伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
前置胎盤でたまに少量の出血がある
看護目標
帝王切開当日まで、出血量を悪化させず、母子ともに健康な状態で手術を迎える
観察計画 O-P
出血の有無、程度
子宮収縮の有無、程度
腹痛の有無、程度
検査データ(Hb、Ht、WBC、CRP、Plt、BUN、AST、ALTなど)
心電図検査(循環器の合併症の確認)
胸部X線検査(心不全、肺水腫の確認)
癒着胎盤の合併の有無
睡眠状況
超音波検査(胎児の位置、胎位胎向)
ドップラー検査
援助計画 T-P
不安や緊張などがあれば傾聴する
医師の指示に基づく薬剤を使用する
緊急帝王切開になった場合のために多職種間で情報共有する
必要に応じて療養環境を整える
動悸や息切れ、倦怠感がないか確認、観察する
教育計画 E-P
帝王切開の必要性を説明する
安静にする必要性を説明する
出血や腹痛があればすぐに伝えてもらうように説明する
帝王切開の流れや、出産後のスケジュールを説明する