Step6【看護研究】文献検索の方法と文献の入手・整理法
- 公開日: 2012/1/17
前回解説したとおり、概念枠組みには、研究疑問と研究疑問に対する「答え」を書いていきます。その「答え」を探す方法について前回いくつか挙げましたが、最も重要なのは先行文献から答えを得る方法です。また「用語の操作的定義」を行う上でも文献が必要です。今回は文献検索について具体的に説明していきます。
【看護研究まとめ記事】
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文献検索のスタートはキーワードを決めることから
文献は研究の初めから論文を仕上げるまで必要です。ただし、研究疑問が決定する前に文献を手当たり次第読んでいると、いろいろと目移りして、本当に 知りたいことがズレてしまうこともあります。研究疑問が決まるまでは、あえて読まないほうがよいかもしれません。その代わり、研究疑問が決定したら文献を 漏れなく検索し、読み込んでください。
看護研究はまだまだ発展途上ですが、あなたの疑問にかかわるさまざまな事柄について、すでに多くの研究者が研究を積み重ねているかもしれません。
そして、今研究を始めようとしているあなたは、過去の研究の上に立っているのです。ですから、あなたが立っているその山にはどのような研究の積み重ねがあるのか、その疑問に関連することについて、これまでどのような研究がされてきているのかを、知っておく必要があります。
それを知るために、先行文献(過去に発表された研究論文や総説、書籍など)をよく調べることが大事なのです。また初めて論文を書く人には、分析方法や論文の書き方、結果の表の作り方などの手本としても文献は役に立ちます。
研究疑問からいくつかのキーワードを切り出していく
では、具体的な検索法について述べます。文献を検索していくには、まずキーワードを決めなければなりません。キーワードは研究疑問をヒントにするとよいでしょう。
キーワードとして必要なのは、「誰・ の何・ か」です。表に示したようにそれぞれの研究疑問に使った言葉がキーワードです。
Type6では、研究疑問に対象者が含まれていませんでしたので、誰に実践をするのかをキーワードに加えてください。