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【連載】女性のがんのケア

第7回 センチネルリンパ節生検ってなに?

  • 公開日: 2013/1/24
  • 更新日: 2020/3/26

「見張りのリンパ節」といわれるセンチネルリンパ節。今回はセンチネルリンパ節生検をなぜ行うのか、どんなことがわかるのかをお話します。


Q センチネルリンパ節生検について教えてください。

A センチネルリンパ節は「見張りのリンパ節」と呼ばれ、まずここでリンパ節への転移の有無を診断します。

解説 現在はセンチネルリンパ節生検が主流になってきている

乳がんのがん細胞がリンパ管の中に入って広がる場合、最初に転移するのが腋窩リンパ節です。

以前は、腋窩リンパ節をすべて郭清(切除)し病理検査することでしか、転移の有無が診断できなかったため、腋窩リンパ節を郭清することが標準治療でした。

しかし、腋窩リンパ節を郭清することによる後遺症(上腕リンパ浮腫、上腕のしびれなどの神経障害、腋のつっぱりや痛みなど)で、患者さんのQOLを低下させてしまうことが問題となっていました。

しかし現在では、センチネルリンパ節生検といわれるものが主流になってきています。

センチネルリンパ節は、がんがリンパ管に入り最初にたどり着く腋窩リンパ節で、「見張りのリンパ節」とも呼ばれています。

センチネルリンパ節に転移がなければ、その先のリンパ節にも転移していないと判断されます。そのため、不必要な腋窩リンパ節郭清を行わなくても済むようになりました。

※続いては、事前にどのような説明をするとよいかを解説します。
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センチネルリンパ節生検について事前にしっかりと説明しておく

当院でのセンチネルリンパ節生検は、次のような流れで行われます。

手術の前日に乳輪の近くあるいはがんの周囲約4カ所に、放射性同位元素であるラジオアイソトープを注射します(RI法)。

約4時間後に乳房を撮影し、皮膚におおよそのセンチネルリンパ節の位置をマーキングします。

そして翌日の手術時に、シンチグラフィーを参考にしながら、RIからの放射線の信号によりガンマプローベという器械でセンチネルリンパ節を固定し摘出、直ちに病理診断を行います。

そこで転移がなければ、腋窩リンパ節郭清をせず、転移を認めた場合は腋窩リンパ節の郭清を行います。センチネルリンパ節生検には、色素を注入する色素法もあり、RI法と併用する場合もあります。

ただし、術前から腋窩リンパ節転移が疑われる人、術前化学療法を受けている人は、センチネルリンパ節生検の適応にならない場合があります。また、術中にセンチネルリンパ節が特定できない場合は、腋窩リンパ節郭清を行うことになります。

患者さんに対しては、事前にセンチネルリンパ節生検が実施できないケースがあること、またマーキングのための注射は疼痛を伴うこと、センチネルリンパ節生検のみでも術後に約2~3%の割合で腕のむくみ(リンパ浮腫)が生じる可能性があることをあらかじめ伝えておくようにします。

また、センチネルリンパ節生検はあくまでも迅速診断なので、術中迅速病理検査で転移陰性であっても、永久病理検査で転移が見つかる場合もあり、後日追加で腋窩リンパ節郭清を行うことがあります。

センチネルリンパ節の位置

センチネルリンパ節の位置

※次回は乳房再建術について解説します。

(『ナース専科マガジン2011年1月号』より改変利用)

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