CVポートを造設する患者さんに関する看護計画
- 公開日: 2025/4/30
化学療法の目的でCVポートを造設された患者さんに関する看護計画
がんに対する治療として化学療法、放射線療法、手術があります。このうち化学療法は定期的に入院または外来で抗がん剤を使用した治療が行われることもあるため、CVポートの造設が検討される場合があります。今回はがんに対する化学療法を実施するためにCVポートを造設した患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 患者さんのがんの状態やがんに対する認識、治療についてどのように受け止めているのかを把握する。CVポート造設部位に感染徴候(熱感、発赤等)がないか、バイタルサインの推移や血液検査のデータから感染徴候がないかを確認する。化学療法実施中であれば、副作用の出現にも気をつける。
援助計画 T-P 感染徴候がないか観察を継続する。化学療法による副作用は時期に応じて出現するため、それぞれに応じて安楽になるよう療養環境を整える。
教育計画 E-P CVポートを造設したことにより生じる可能性のある合併症について説明する。CVポートの管理について伝える。CVポートを用いた化学療法実施について、必要な知識を伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
CVポート造設直後に伴う合併症リスクがある
看護目標
合併症が出現せず化学療法が問題なく実施される
観察計画 O-P
原疾患の治療に対する認識、理解
治療期間に対する認識、理解
創部の感染徴候の有無
倦怠感の有無、程度
嘔気の有無、程度
食事摂取状況
日中の活動状況
検査データ(Hb、WBCなど)
画像データ(胸部レントゲン、CTなど)
援助計画 T-P
創部の感染徴候の有無を観察する
化学療法の副作用に合わせた療養環境を整える
現在のADLや化学療法の副作用に応じて援助を行う
医師の指示に基づく薬剤を使用する
教育計画 E-P
造設直後に生じる合併症について説明する
CVポートを使用した化学療法の方法を説明する
CVポートの自己管理について説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
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