狭心症で心臓カテーテル治療(PCI)を受ける患者さんに関する看護計画
- 公開日: 2025/4/28
狭心症で心臓カテーテル治療(PCI)を受ける患者さんに関する看護計画
狭心症は何らかの要因によって冠動脈が狭窄することで血流が乏しくなり、その先にある心筋細胞が虚血になる病態です。一時的な虚血に応じた症状が見られるため一過性の胸部症状が典型的です。今回は狭心症として心臓カテーテル治療(PCI)を受ける患者さんの看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 狭心症は、胸痛や胸部圧迫感、息苦しさなどを感じる。現在、どういった症状があるのかを把握する。PCI後は手術前に見られた症状が改善されているかを確認する。睡眠や食事、日中の活動量などに影響が出ているかどうかも観察しておく。
援助計画 T-P 心電図や胸部症状のモニタリングを実施する。胸痛などがあったり、ADLに影響が出ていたりする場合は、できるだけ安楽に過ごせるよう療養環境を整える。不安等があれば、いつでも話してもらえるような環境を作る。
教育計画 E-P 狭心症の症状について説明する。PCIについても解説する。その他、不安なことがあれば、いつでも話してほしいと伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
胸部症状でADLが制限されている
看護目標
症状が緩和されADLが向上する
観察計画 O-P
疼痛の部位、程度
放散痛の有無、部位
日中の活動状況
食事摂取量
In-Outバランス
睡眠状況
リハビリの進捗状況
検査データ(CK、CK-MB、トロポニンなど)
画像データ(心エコー、心電図、胸部レントゲンなど)
援助計画 T-P
モニター心電図の波形を継時的に確認する
疼痛やADLに応じた療養環境を整える
心機能に応じて必要なADLや飲食の制限について理解を促す
医師の指示に基づく薬剤投与、酸素投与を行う
教育計画 E-P
疼痛の要因を説明する
心臓カテーテル検査の必要性を説明する
リハビリの必要性を説明する
疑問や不安があればスタッフに伝えてもらうように説明する
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