心筋梗塞の治療後の患者さんにおける非効果的コーピングに関する看護計画
- 公開日: 2025/4/26
心筋梗塞の治療後に再発の恐怖で睡眠障害が生じている患者さんに関する看護計画
心筋梗塞によって冠動脈の血流が途絶して心筋細胞が壊死に陥った病態です。心筋梗塞発症時には、激しい胸痛や悪心・嘔吐、呼吸困難などがみられます。治療後は、心機能の低下に伴い胸部症状が出現することで日常生活に影響が出ることが考えられます。今回は心筋梗塞の治療後に再発の恐怖で睡眠障害が生じている患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 心筋梗塞の治療の状況や胸部症状の推移を確認する。睡眠が十分に取れていない状態であるため、睡眠障害の状況を把握する。また、睡眠障害が生活に影響が出ているかを観察する。睡眠障害へのケアの状況、リハビリテーションの進捗を確認する。心筋梗塞は、強い胸痛や呼吸困難、死ぬのではないかと行った恐怖を感じる疾患でもあるため、患者さんがどのように受け止めているかなどを傾聴する。
援助計画 T-P 心電図のモニタリングを続ける。胸部症状があったり、その影響で日常生活に支障が出ていたり場合は、環境を整え、少しでも過ごしやすいようにする。心機能に応じたリハビリテーションが進むよう促す。
教育計画 E-P 疾患やリハビリに関して、しっかりと説明する。不安や疑問があれば、いつでも話してくれるように伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
心筋梗塞の再発に対する恐怖で睡眠障害が生じている
看護目標
心筋梗塞の再発に対する不安がコントロールされ睡眠時間が確保できる
観察計画 O-P
原疾患の治療状況
胸部症状の有無
日中の活動状況
睡眠状況(入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒など)
睡眠の質(熟眠感、日中の眠気など)
薬剤の内服状況(睡眠導入剤、抗不安薬など)
リハビリの進捗状況
現在の抱えている不安、疑問
検査データ(CK、CK-MB、トロポニンなど)
画像データ(心エコー、胸部レントゲンなど)
援助計画 T-P
モニター心電図の波形を継時的に確認する
胸部症状やADLに応じた療養環境を整える
必要に応じて睡眠環境を調整する
患者が感じている恐怖や不安を傾聴する
適宜、心機能に応じて離床を促す
医師の指示に基づく薬剤投与を行う
教育計画 E-P
心筋梗塞の再発する可能性やその要因を説明する
リハビリテーションの必要性を説明する
日中の活動が睡眠の質の向上に繋がることを説明する
疑問や不安があればスタッフに伝えてもらうように説明する
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