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【連載】NPPVのキホンとトラブル回避術

【NPPVのトラブル対応】 マスクから空気が漏れているみたい…

  • 公開日: 2014/4/3
  • 更新日: 2020/10/22

NPPVでは、低酸素血症はもとより、そのメカニズムや構造上、エアリークや スキントラブル、粘膜の乾燥、腹部膨満など、特有のトラブルが存在します。

ここでは、トラブルの原因と対応のコツ、ケアのポイントを紹介します。


Q1 マスクから空気が漏れているみたい!

A1 NPPVはマスクの呼気ポートから常に空気が漏れているのです

NPPVのマスクには空気を送り込むホースが1本あるだけで、呼気の行き場がありません。
そのため呼気は、マスクとホースの接続あたりにある小さい隙間や穴(呼気ポート)から逃がしています。

マスクの種類によって呼気ポートの位置や形が違うので、使用開始前に確認しておくとよいでしょう。

息を吸うときの圧と吐くときの圧を同じ、つまり常時一定圧に保つことをCPAP(持続的気道陽圧法)と言いますが、NPPVの多くは息を吸うときの圧(IPAP:吸気時気道陽圧)と吐くときの圧(EPAP:呼気時気道陽圧)に差をつけて、息を吸いやすくしています。

吐いているときにも圧力を保つためには、呼気でもある程度の気流が器械からマスクに対して送られているので、マスクの呼気ポートからは常に空気が漏れている状態になり、それが吸気では強く・呼気では弱くなっているのです。

呼気ポート以外の場所、つまり口角の脇や鼻筋のあたりから空気が漏れることもあります。

これはマスクが患者さんの顔面に、ぴったりフィットしていないためです。

原因の多くは

  1. マスクが曲がっている
  2. ベルトがきつ過ぎる
  3. ベルトが緩すぎる

のいずれかです。

緩すぎるのはもちろんですが、きつ過ぎても空気漏れしてしまうので気をつけましょう。

続いては「マスクを外したら頬が発赤していた!」について解説します。

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Q2 マスクを外したら頬が発赤していた!

A2 発赤が30分以上残っている場合は褥瘡と考えます

マスクを装着するベルトは一般的にマジックテープになっていて、どのくらい締めたらよいかの決まりはなく、患者さんごとに調整が必要です。

マスクを外してから顔面の発赤が30分以内に元に戻るようならば安心ですが、30分以上経過しても発赤している場合には、圧迫による皮膚の障害であり褥瘡と考えてください。

マスクが皮膚に接触する部分は、シリコン製の薄い膜状、または薄い部分とある程度の硬さのある部分の二重構造になっています。

マスクをつける場合には、まず患者さんにマスクをあててベルトを頭に回し、緩めに仮止めした状態でスイッチを入れます。

NPPVの換気が始まると、それまでシワやミゾができやすかった薄いシリコン膜が、空気圧で膨らんできます。

その状態になったら、マスクを顔の真ん中に合わせながら、両側のベルトを調節して、密着した状態になっているかを確認しましょう。

NPPVでは息を吸っている時は、吐いてる時よりも圧力が高くなるので、患者さんを横から観察すると、息を吸うときにはマスクが少し持ち上がり、吐くときには元に戻るようになります。

この状態を「エアクッションが効いている」と言い、適切なマスクの装着状態となります。

マスクの装着部が発赤しているからといって、マスクのベルトの調整をしないで、その部分に皮膚保護剤を貼りつけるのは危険です。

皮膚保護剤により、皮膚の色が観察できなくなってしまうだけでなく、厚い保護剤であれば、その分の圧力が加わりさらに圧迫がひどくなります。

皮膚の表面に異常がなく赤みが残るだけであれば、緩めにつけ直すか、数時間、NPPVを外して除圧します。発赤だけでなく皮膚表面が障害されている場合には、皮膚保護剤を使用するとともに、マスクのベルトの強さを調節し、できるだけマスクを外す時間が長くなるようにしていきましょう。

(『ナース専科マガジン2012年12月増刊号 一冊まるごと呼吸ケア』より転載)