【人工呼吸器】CMVの特徴と設定項目
- 公開日: 2013/12/19
患者さんが楽に呼吸ができるようにサポートしていくことが看護師の重要な役割の一つ。そのためには、どんな呼吸をしているのかを把握しなければいけません。人工呼吸器装着下で患者さんの呼吸をどのように補助するのか、それを決めているのが換気モードの設定です。
CMV――Controlled Mechanical Ventilation(Assist /Control)
調節換気(補助/調節換気)
強制換気のみのモードに、「CMV」があります。すべて人工呼吸器が設定した強制換気であり、主に自発呼吸がない場合に用いられます。ただし、自発呼吸が出現し、検知されると吸気に合わせた強制換気が行われます。機種によっては「Assist/Control」と呼ばれているモードです。
前述した「SIMV+PS」との違いは、「SIMV+PS」は決められた回数だけ強制換気を行うため、自発呼吸があったときにタイミングによっては強制換気は入らず、プレッシャーサポートとなりますが、CMVは自発呼吸があった場合でも強制換気が入ります。そのため、呼吸仕事量を減らすメリットがあります。
[特徴]
・人工呼吸器の設定で強制換気が行われる。患者さんに自発呼吸があった場合でも、その吸気に合わせ設定された強制換気が行われる。自発呼吸に対する強制換気を補助換気(Assist )という。呼吸仕事量を減らす目的で用いる
・量規定での調節呼吸はVCV(Volume Control Ventilation )もしくはVCCMV、圧規定での調節呼吸はPCV(Pressure Control Ventilation)もしくはPC-CMVと呼ばれている
[注意点]
・自発呼吸が多くなってくると過換気になり、CO2が低下することがある
CMVの設定項目
[設定項目]
【量規定(VCV・VC-CMV)】
・1回換気量
・吸気時間(または吸気流量)
・ポーズ時間
・呼吸回数
・PEEP(cmH2O)
・FIO2(%)
【圧規定(PCV・PC-CMV)】
・吸気圧(cmH2O)
・吸気時間
・呼吸回数
・PEEP(cmH2O)
・FIO2(%)
次回は、換気モードの種類と特徴[その5]について解説します。
(ナース専科マガジン2012年12月増刊号「一冊まるごと呼吸ケア」より転載)