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【連載】基礎からわかる精神科看護

【精神看護】第2回 幻覚患者の看護とは

  • 公開日: 2009/3/4

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幻覚患者の看護とは

今回からは精神看護を行っていく中で必要な、各症状に合わせた看護方法を学んでいきます。
今回は幻覚症状がみられる患者への看護方法です。

幻覚の定義

幻覚とは実際にはない刺激を知覚する知覚障害であり、錯覚とは区別されます。
幻覚には幻聴、幻視、幻味、幻臭、体感幻覚などがあります。

幻覚は統合失調症、アルコール依存症、薬物依存症、器質性精神病、心因反応、躁鬱病などに見られますが、統合失調症で最も多くみられる症状です。

幻覚の種類

幻聴

幻覚の中でも幻聴は統合失調症で最も多く見られ、ほとんどが言語性の幻聴です。
その声は架空の人物、または実在する人物であり、聞こえ方も耳からの直接的なもの、頭の中や空から聞こえるものもあります。
内容は悪口、非難、禁止、命令などの深いで被害的なものが多いのが特徴です。

統合失調症の幻聴は必ず意識清明で現れ、患者自身にしか体験できないものであるため、看護職員には察知しにくいですが、幻聴のある患者はその声に反応し、笑う(空笑)、怒る、ぶつぶつと何かを話す(独語)、じっと聞き入る、うなずき、不快な声に耳をふさいだり耳にものを詰めるなどの行動がみられるため、これらの行動から患者の状態を把握することができます。

また、幻聴に左右され、自分自身を傷つけたり、(自傷)、他人を傷つけること(他傷)もありますが、看護職員の言動は理解しているため、安全を考慮し適切に対処します。

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