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精神科の患者さんのセルフケア不足に関する看護計画

  • 公開日: 2026/7/9

精神科の患者さんのセルフケア不足に関する看護計画

 セルフケア不足とは、食事、入浴、更衣、整容などの日常生活に必要な行動を十分に行えない状態です。精神科では、統合失調症の陰性症状やうつ状態による意欲低下、認知機能の低下などによって生じることがあります。また、幻覚や妄想の影響で入浴や食事を拒否する場合もあります。

 そのため、セルフケア不足がみられた際は、単に援助を行うだけではなく、その背景にある精神症状や認知機能、薬物療法、生活状況などをアセスメントすることが重要です。

 セルフケア不足が続くと、清潔保持や生活リズムなどの維持が困難となり、健康状態の悪化や社会生活に影響を及ぼす恐れがあります。今回は精神科の患者さんのセルフケア不足に関する看護計画を立案しました。

POINT

観察計画 O-P セルフケア不足の程度だけでなく、精神症状や認知機能、病識の有無、どのような場面でセルフケアが困難となるのかを把握し、その要因をアセスメントすることが重要。

援助計画 T-P 患者さんの健康の維持増進が大切ですが、できていない部分を全て介助するのではなく、状況に合わせて主体的に行動できるよう援助する。また、患者さんができている部分に着目し、自己決定を尊重しながら段階的にセルフケア能力の向上を支援する。

教育計画 E-P セルフケアの必要性を説明するとともに、患者さん自身が生活を整える意義を理解できるよう支援する。

*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。

■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2

看護問題

精神症状や意欲低下、認知機能の低下などに関連したセルフケア不足がある

看護目標

患者さんが自分で行えるセルフケアを増やし、生活リズムを整えながら主体的に日常生活を送ることができる

観察計画 O-P

幻覚、妄想、不安、抑うつ症状の有無と程度
陰性症状による意欲低下や自発性低下の程度
認知機能や理解力、判断力の状態
薬物療法による眠気や活動性低下の有無
病識や自身の健康状態に対する認識
セルフケアに対する意欲や関心の程度
セルフケアが困難となる状況や誘因
食事、入浴、更衣、整容、環境整備、服薬管理などの実施状況
清潔保持状況(頭髪、口腔内、皮膚、爪、衣類など)
睡眠状況や生活リズムの乱れの有無
食事や間食の摂取状況、水分摂取量、体重変化
援助に対する受け入れ状況
他患者さんやスタッフとのかかわり状況
セルフケア実施前後の表情や達成感の有無

援助計画 T-P

達成可能な短期目標を患者さんとともに設定する
セルフケアを実施しやすい療養環境を整える
必要に応じてセルフケアの方法を一緒に確認しながら実施する
状況に応じて自分でできる部分は患者さん自身に実施してもらう
患者さんが選択できる機会を設け、自己決定を尊重する
規則正しい生活習慣を支援する
幻覚や妄想が強い場合は否定せず、不安軽減を図りながらかかわる
自己効力感の向上につながるよう、患者さんが実施できているセルフケアを評価し、肯定的なフィードバックを行う
必要に応じて接触する他患者さんやスタッフを調整する
適宜、家族や多職種と連携し支援方法を検討する
退院後の生活を見据えたセルフケア方法を検討する
医師の指示に基づく薬剤投与を行う

教育計画 E-P

規則正しい生活習慣や睡眠の質が精神状態の安定につながることを説明する
セルフケアの継続が健康維持につながることを説明する
自分でセルフケアを行うことが自立した生活につながることを説明する
栄養、水分、睡眠、活動のバランスについて説明する
症状悪化時や不安時の相談方法について説明する
治療や服薬継続の重要性について説明する
作業療法やレクリエーション活動などへ参加する意義について説明する
退院後の生活を見据えたセルフケアの必要性について説明する
必要に応じて家族へ支援方法や関わり方について説明する
多職種と連携して訪問看護や地域支援サービスなど利用可能な社会資源について説明する

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