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【連載】検査値Q/A

肝機能をみるために必要な検査データって?

  • 公開日: 2016/2/3
  • 更新日: 2021/1/6

症状の鑑別に必要な検査値について、よくあるギモンに答えます。


Q 肝機能をみるために必要な検査データって?

A 逸脱酵素、胆道系酵素、肝合成能をみる検査値に注目!

この検査値を攻略イラスト

肝臓がどのような機能を持つ臓器かを考えよう

肝機能の検査データをみる上で大事なのは、肝臓がどのような機能を持つ臓器かを考えることです。肝臓は多くの酵素を合成している臓器で、以下の働きを担っています。

  1. 蛋白質や脂質、糖などの中間代謝
  2. 胆汁の合成・分泌
  3. 薬物代謝・解毒
  4. ビタミンや鉄の貯蔵
  5. 循環血液量の調節
  6. 血液の浄化

例えば、蛋白合成能が低下すると、コリンエステラーゼ(ChE)、アルブミン(Alb)の血清活性が低下し、数値が下がります。また、血液凝固能検査であるプロトロンビン時間(PT)が延長します。

黄疸が認められる場合には、間接ビリルビン(I-Bil)と直接ビリルビン(D-Bil)のどちらが優位か確認することで、障害が起きている部位を推測することができます。

肝機能検査の異常値でわかること、表

肝機能検査の異常値で何がわかる?

肝機能が低下する2つの原因

肝機能が低下する原因には、大きく2つあります。

  1. 肝実質細胞が傷害されるケース
  2. 胆道系が障害されるケース

1 肝実質細胞が傷害されるケース

肝実質細胞の傷害が疑われる場合には、トランスアミナーゼ(AST[GOT]とALT[GPT])を測定します。ASTもALTも肝細胞の変性、破壊、壊死を鋭敏に示す逸脱酵素で、肝機能検査の中では代表的な検査値です。

ただし、ASTは、肝臓以外にも心筋、骨格筋、腎臓などに存在するので、ASTだけが高値を示す場合は、心筋梗塞や筋疾患なども疑われるため、他臓器疾患との鑑別が必要です。

ALTは、肝臓に特異性の高い酵素です。ASTとALTが共に上がっていれば、肝細胞に傷害(炎症)があると考えられます。

しかし、肝硬変のように、既に多くの肝細胞が壊死している病態では、ASTもALTも高値にはなりません。従って、「ASTが上がっていないから肝機能に問題がない」とは言えません。

2 胆道系が障害されるケース

胆道系酵素であるアルカリホスファターゼ(ALP)とγ-GT(γ-GTP)が上昇していれば、胆汁うっ滞など胆道系が障害されていると考えます。

(『ナース専科マガジン』2013年8月号から改変利用)

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