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【連載】検査値Q/A

慢性肝炎の経過観察に欠かせない検査値は?

  • 公開日: 2016/2/4
  • 更新日: 2020/10/22

症状の鑑別に必要な検査値について、よくあるギモンに答えます。


Q 慢性肝炎の経過観察に欠かせない検査値は?

A AST、ALTの検査値に注目!

慢性肝炎の原因の90%近くは肝炎ウイルス

慢性肝炎とは、肝機能異常とウイルス感染が6カ月以上持続している病態をいいます。原因の90%近くは肝炎ウイルスが占めています(うち、70%がC型肝炎ウイルス)。

肝炎ウイルスにはA型、B型、C型、D型、E型があり、そのうちA型とE型は急性肝炎のみを発症し、それ以外は慢性化することがあります。型別診断は肝炎ウイルスマーカーによって行われます。

診断時には、薬剤性肝障害、アルコール性肝障害、自己免疫性肝障害、脂肪性肝疾患などとの鑑別が必要です。

AST、ALTから炎症の度合いや治療効果を判定

肝炎でまず注目すべき検査値は、炎症の度合いや治療効果を判定する上で重要なASTとALTです。さらに、合成能が低下するに従い低値を示すChE、Alb、総コレステロール(T-Cho)、血小板数(Plt)も重要です。

また、血液凝固能検査であるPTも、肝障害の重症度判定や経過観察の指標として重要な指標です。なぜなら、血液凝固因子の大部分は肝細胞で合成され、肝機能が低下することで減少するからです。

肝硬変への進展、肝細胞がんの合併に注意

慢性肝炎の経過観察では、肝硬変への進展、肝細胞がんの合併に注意が必要です。

B型およびC型肝炎ウイルスを起因とする肝細胞がんの発症率が高いため、腫瘍マーカー(AFP、PIVKA-Ⅱ)の測定や、腹部超音波、CT、MRIによる画像診断を定期的に行うことが重要です。

(『ナース専科マガジン』2013年8月号から改変利用)