尿検査の尿蛋白、血液検査の尿素窒素で何がわかる?
- 公開日: 2016/2/9
- 更新日: 2021/1/6
症状の鑑別に必要な検査値について、よくあるギモンに答えます。
Q 尿検査の尿蛋白、血液検査の尿素窒素で何がわかるの?
A ともに腎臓(糸球体)に機能障害や病変があることがわかります
尿検査の尿蛋白からわかること
尿は血液が糸球体基底膜で濾過されて排泄されます。腎臓の病変を知るには尿検査による評価は重要です。
特に蛋白は身体にとって大事な物質で、それが排泄されるということは、腎臓での再吸収が破綻していることを示します。
ただし、腎臓そのものに病変がなくても、激しい運動や入浴の後などに、一過性、起立性の尿蛋白が認められることもあります。その場合は、安静後または後日に再度検査を行います。
血液検査の尿素窒素でわかること
尿素窒素(BUN)は蛋白質の代謝産物(アンモニア)から合成される最終代謝産物で、糸球体で濾過し排泄されます。従って、腎機能が低下すると、尿中に排泄できずに血液中に溜まって、数値が上昇します。
臨床では腎障害の指標として用いられていますが、異化亢進あるいは消化管出血などでも上昇するので、評価には注意が必要です。
(『ナース専科マガジン』2013年8月号から改変利用)
参考になった
-
参考にならなかった
-