【溶血性尿毒症症候群(HUS)】検査値の看護への活かし方
- 公開日: 2014/6/28
検査値が何を示しているのか、また検査データを踏まえてどのような看護を行えばいいのか、実際のデータをもとに読み解いてみましょう。今回は、「溶血性尿毒症症候群(HUS)」です。
事例
入院中の10歳の女の子、主訴・症状は以下のとおりでした。
腹痛
発熱
検査データ[入院時]
尿一般検査
- 蛋白:2+
- 糖:-
- 潜血:4+
- 沈渣(赤血球):多数/毎
- 沈渣(白血球):6-10/毎
- 沈渣(円柱):顆粒、ろう様の各円柱
- 沈渣(細菌):-
血液一般検査
- RBC(万/μl):330
- Hb(g/dl):9.5
- Ht(%):28.9
- MCV(fl):88
- 網赤血球(%):3.5
- WBC(/μl):16700
- 棹状核好中球(%):7.5
- 分葉核好中球(%):57
- 好酸球(%):6
- 好塩基球(%):0
- 単球(%):8.5
- リンパ球(%):21
- 破砕赤血球:+
- Plt(万/μl):4.1
生化学検査
- AST(U/l):124
- ALT(U/l):109
- LD(U/l):2356
- T-Bil(mg/dl):1.6
- TP(g/dl):4.8
- Alb(g/dl):2.7
- BUN(mg/dl):33
- Cr(mg/dl):1.83
- UA(mg/dl):7.4
- T-Cho(mg/dl):187
- Glu(mg/dl):125
- Na(mEq/l):132
- K(mEq/l):4.8
- Cl(mEq/l):95
- Ca(mg/dl):8.9
- CRP(mg/dl):10.8
便迅速検査
- ベロ毒素:+
検査値の読み方のポイント
尿検査で蛋白と潜血反応が陽性なので、糸球体腎炎を疑います。小児の場合は尿路感染症も疑われますが、尿路系の異常に反応する尿沈渣の値をみると、白血球はそれほど多くなく、細菌が検出されていないので、尿路感染であるとは言い切れません。
参考になった
-
参考にならなかった
-