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【連載】症例ごとに看護計画を紹介!

ネフローゼ症候群の患者さんの看護計画

  • 公開日: 2023/7/27

ネフローゼ症候群の治療を受ける患者さんに対する看護計画

 ネフローゼ症候群は、糸球体の障害による多量の蛋白尿の排泄と、それに伴う低アルブミン血症を特徴とする症候群です。腎機能の障害や体内のアルブミンが低下することでさまざまな症状が出現するため、今回はネフローゼ症候群の患者さん対する看護計画を立案しました。

POINT

観察計画 O-P ネフローゼ症候群の症状である浮腫や低アルブミン血症、倦怠感等について確認する。病状が悪化すると心不全や血栓症などの合併症を引き起こすため、患者さんの状態を観察し、変化があれば医師に報告することも大切。

援助計画 T-P 浮腫による皮膚トラブルに気を付けてケアを行う。患者さんが安楽に過ごせるように環境を整える。

教育計画 E-P 水分摂取量や塩分量などの制限についてしっかりと説明する。治療についてわからないことがあれば、いつでも聞いてもらうように伝える。

*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。

■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2

看護問題

浮腫がある
低アルブミン血症がある

看護目標

症状が改善して安楽に生活することができる

観察計画 O-P

浮腫の有無、部位、程度
尿量の推移
胸水や腹水の有無、程度
倦怠感の有無、程度
食事や水分摂取量
排泄状況
In-Outバランス
薬剤の内服状況
検査データ(TP、Alb、BUN、Cr、蛋白尿など)
画像データ(レントゲン、CT、エコーなど)

援助計画 T-P

安楽に過ごせるような体位の調整を行う
必要に応じてベッドギャッチアップや離床を検討する
適宜、水分摂取量や塩分摂取量を把握する
医師の指示に基づく薬剤の使用

教育計画 E-P

水分や塩分の摂取量と疾患の関係について説明する
ステロイドを内服している場合は注意点を説明する
何かわからないことがあればスタッフに伝えてもらうように説明する

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