嘔吐・下痢のメカニズムとケアのポイント
- 公開日: 2014/7/16
IN/OUTバランスが崩れると、さまざまな症候があらわれ、何らかの治療が必要になってきます。
IN/OUTバランスと関係の深い病態である嘔吐・下痢への理解を深め、的確なケアに結びつけましょう。
嘔吐・下痢の主な原因疾患
嘔吐を来す主な疾患
- ●感染性胃腸炎
- ●イレウス
- ●頭蓋内圧の亢進
- ●急性心筋梗塞
私の所属している救命救急センターでは、手術後で腸が動かない人や、鎮静剤や筋弛緩剤で腸管蠕動が止まったため嘔吐する人など、治療行為に合併した嘔吐も経験します。
下痢が起きる疾患
- ●胃腸炎
- ●炎症性腸疾患
- ●タンパク漏出性胃腸症
などがあります。また、中毒にはあえて下剤を入れて体外へ排泄させる必要があるため、医原性の下痢もあります。
嘔吐・下痢の検査と治療
経口摂取ができればよいのですが、嘔吐・下痢をしているとなかなかできないため、やはり輸液治療が有効です。
嘔吐では、胃液が失われます。胃液は塩酸であり、H+イオンとCl–イオンが失われ、代謝性アルカローシスになるため、クロール(Cl–)の含有量が多い生理食塩水で補正していくことになります。
参考になった
-
参考にならなかった
-