急性期で経腸栄養を行っている患者さんに関する看護計画|尿路感染症で敗血症ショックになった患者さん
- 公開日: 2024/7/14
尿路感染症による敗血症性ショックで経腸栄養を開始した後に下痢になってしまった患者さんに関する看護計画
感染症が重症化してショックになると集中治療が必要な状態へ変わり、疾患の治療に加えて全身管理が行われます。そのひとつに栄養管理として経腸栄養が選択されますが、下痢が生じるリスクがあります。そのため、今回は尿路感染症による敗血症性ショックとなり、経腸栄養を開始したが下痢が生じてしまった患者さんに関する看護計画を立案してみました。
観察計画 O-P 患者さんの全身状態を把握する。全身状態の観察や昇圧剤が増減の推移を踏まえて下痢の状況と原因を確認する。
援助計画 T-P 下痢による皮膚障害が起こらないよう清潔に保つ。必要に応じて排泄に関するケアを検討する。感染症に関する治療の補助を行う。
教育計画 E-P 感染症や経腸栄養に関して説明する。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
観察計画 O-P
呼吸状態
循環動態
循環作動薬の有無、使用量
腹部症状の有無、程度
尿の性状、混濁の有無、程度
排泄状況(排便の回数、性状など)
使用する栄養剤の種類、投与量、投与時間
In-Outバランス、体重の推移
食事や飲水摂取状況
リハビリの状況
検査データ(CRP、WBC、Cr、尿検査、TP、Albなど)
画像データ(胸部X線、腹部X線、エコー、CTなど)
援助計画 T-P
医師の指示にもとづく輸液や抗菌薬を投与する
尿量の推移を確認する
適宜、排便コントロールについて検討する
陰部や臀部の皮膚の清潔に保つ、湿潤環境をできる限り回避する
適宜、血糖コントロールについて確認する
必要に応じて口腔ケアの介入を検討する
教育計画 E-P
必要に応じて感染症や敗血症について説明する
必要に応じて経腸栄養の必要性を説明する
必要に応じて経腸栄養と下痢の関係について説明する
疑問や不安があれば医療者に伝えてもらうように説明する
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