第3回 カテーテル関連感染への注意
- 公開日: 2016/3/9
- 更新日: 2021/1/6
カテーテル関連感染は皮膚バリア障害から生じる感染です。易感染性のがん患者さんにおいて、どのような対策が必要なのかを解説します。
カテーテル関連感染予防の基本とポイント
血管内留置カテーテルの場合
中心静脈カテーテルの挿入時には、感染を減らすために最優先すべき方法として、「マキシマルバリアプリコーション」を用います。
これは、カテーテル留置を行う術者がキャップとマスク、長い袖の減菌ガウン、減菌手袋を着用し、患者さんには全身を覆うような大きな滅菌ドレープ(手術室で使われる全身用ドレープと同じ)を使用することと定義されています。
また、挿入部位の皮膚の前処置については、以前はポピドンヨードで消毒していましたが、血管内カテーテル感染予防のためのCDCガイドライン2011では、濃い濃度(0.5%以上)のクロルヘキシジングルコン酸塩を含むアルコール製剤液で皮膚を消毒することが推奨されています。
ただし、クロルヘキシジングルコン酸塩に対して禁忌がある場合は、ポピドンヨード、70%アルコールのいずれかで代替します。
カテーテル挿入部位のドレッシング材には、滅菌ガーゼか減菌透明ドレッシングのいずれかを使用します。
続いては、「尿道留置カテーテルの場合」です。
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