1. トップ
  2. 看護記事
  3. 医療・看護技術から探す
  4. ドレーン管理
  5. 脳神経外科系ドレーン
  6. ドレナージの種類と適応|脳神経外科でドレナージが必要な理由②

【連載】いまさら聞けない 脳神経外科ドレナージのしくみと管理の基本

ドレナージの種類と適応|脳神経外科でドレナージが必要な理由②

  • 公開日: 2019/4/28

 治療中や術後などに留置される脳神経外科領域のドレーンには、守らなければならない管理上の注意点がいくつかあります。それを理解するために、まずはドレナージのしくみと種類、そして3つのキーワードをもとにドレーン管理の基本について解説します。


ドレナージの種類と適応-脳神経外科ドレナージの特徴を知ろう!-

[開放式と閉鎖式の違い]

 ドレナージには、開放式と閉鎖式の2種類があります()。「開放か、閉鎖か」というのは、排出液が大気圧に対して開放されているのか(大気に触れている)、閉鎖されているのか(大気に触れていない)という違いによります。また、圧をかけて引くのか(陰圧)、外耳孔の高さで自然にまかせるのか(自然圧)、あるいは設定した圧で調節するのかなど、圧のかけ具合にも違いがあります。

ドレナージの種類

 開放式ドレナージの場合、大気圧と交通しているので末梢側のチューブ先端の高さを上下に調節することによって、頭蓋内圧を思い通りの設定圧にコントロールすることができます。言い換えれば、体内に留置したチューブ先端の位置と体外の先端の位置との高低差がそのまま設定圧となります。この方法は、一定の圧範囲で維持されなければならない頭蓋内環境にとっては、非常に理にかなっています。ただ、大気に触れているので、常に感染のリスクがあります。開放式ドレナージの具体例としては、脳室ドレナージ、脳槽ドレナージ、スパイナルドレナージがあります。

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

Zancolliの分類

1.このスケールは何を判断するもの?  Zancolliの分類とは、元来、四肢麻痺における上肢機能再建を行うための分類法として開発されたスケールです。具体的には、上肢の筋肉の機能に対応する脊髄の髄節を細かく分類したものであり、主に頚髄損傷の部位を把握し、機能残存の程

2020/4/8

アクセスランキング

1位

心電図でみる心室期外収縮(PVC・VPC)の波形・特徴と

心室期外収縮(PVC・VPC)の心電図の特徴と主な症状・治療などについて解説します。 この記事では、解説の際PVCで統一いたします。 【関連記事】 * 心電図で使う略語・用語...

250751
2位

【血液ガス】血液ガス分析とは?基準値や読み方について

血液ガス分析とは?血液ガスの主な基準値 血液ガス分析とは、血中に溶けている気体(酸素や二酸化炭素など)の量を調べる検査です。主に、PaO2、SaO2、PaCO2、HCO3-、pH, ...

249974
3位

人工呼吸器の看護|設定・モード・アラーム対応まとめ

みんなが苦手な人工呼吸器 多くの人が苦手という人工呼吸器。苦手といっても、仕組みがよくわからない人もいれば、換気モードがわからないという人などさまざまではないでしょうか。ここでは、人工呼...

250017
4位

吸引(口腔・鼻腔)の看護|気管吸引の目的、手順・方法、コ

*2022年12月8日改訂 *2022年6月7日改訂 *2020年3月23日改訂 *2017年8月15日改訂 *2016年11月18日改訂 ▼関連記事 気管切開とは? 気管切開...

250001
5位

SIRS(全身性炎症反応症候群)とは?基準は?

*この記事は2016年7月4日に更新しました。 SIRS(全身性炎症反応症候群)について解説します。 SIRS(全身性炎症反応症候群)とは? SIRS(全身性炎症反応...

250839
6位

採血|コツ、手順・方法、採血後の注意点(内出血、しびれ等

採血とは  採血には、シリンジで血液を採取した後に分注する方法と、針を刺した状態で真空採血管を使用する方法の2種類があります。 採血の準備と手順(シリンジ・真空採血管) 採血時に準備...

250858
7位

心電図の基礎知識、基準値(正常値)・異常値、主な異常波形

*2016年9月1日改訂 *2016年12月19日改訂 *2020年4月24日改訂 *2023年7月11日改訂 心電図の基礎知識 心電図とは  心臓には、自ら電気信...

250061
8位

サチュレーション(SpO2)とは? 基準値・意味は?低下

*2019年3月11日改訂 *2017年7月18日改訂 *2021年8月9日改訂 発熱、喘息、肺炎……etc.多くの患者さんが装着しているパルスオキシメータ。 その測定値である...

249818
9位

第2回 全身麻酔の看護|使用する薬剤の種類、方法、副作用

【関連記事】 *硬膜外麻酔(エピ)の穿刺部位と手順【マンガでわかる看護技術】 *術後痛のアセスメントとは|術後急性期の痛みの特徴とケア *第3回 局所浸潤麻酔|使用する薬剤の種類、実施方...

295949
10位

第2回 小児のバイタルサイン測定|意義・目的、測定方法、

バイタルサイン測定の意義  小児は成人と比べて生理機能が未熟で、外界からの刺激を受けやすく、バイタルサインは変動しやすい状態にあります。また、年齢が低いほど自分の症状や苦痛をうまく表現できません。そ...

309636