わかって身につく! 母性・小児看護の知識と実践
- 公開日: 2018/12/27
母性看護は、妊娠・分娩・産褥期の女性にあって、疾病の治癒よりも予防や健康の維持を目的とするケアが多くを占めます。一方で小児看護は、成長・発達の特徴をとらえ、小児への支援はもちろん、さまざまな不安や戸惑いをかかえている家族に対して、育児を安心して行えるようサポートしていくことが求められます。
そこで今回は、母性・小児看護、それぞれに特徴的なケアについて正しい知識を得て、適切に介入できる実践力を身につけるための書籍を紹介します。
『写真でわかる母性看護技術アドバンス 褥婦・新生児の観察とケア、母乳育児を理解しよう!』
ビジュアルで学ぶ母性看護の手引書
本書は、分娩後の母体や新生児をどのように観察し支援していくかといった視点や、ケアのコツを、豊富な写真と実際の看護技術を収録したDVD(動画)から学ぶことができるようになっています。褥婦の身体回復を促進するケアとして取り入れられつつある「バックケア」や、新生児の肌への負担を考慮した新しい沐浴法、災害時には要援護者となる母子への対策など、時宜に即した内容も盛り込まれています。タイトルの文字どおり、技術の向上を目指す人、まだ技術に確たる自信のもてない人を問わず、母性看護技術のアドバンスを促してくれる1冊です。
『写真でわかる母性看護技術アドバンス 褥婦・新生児の観察とケア、母乳育児を理解しよう!』
監:平澤美惠子、村上睦子
発行:インターメディカ
定価:3,700円(税別)
判型:B5判
ページ数:156ページ
『すぐに役立つ小児&周産期の疾患とケア 全訂第2版』
新生児、小児、母性看護に必要な知識が網羅された1冊
胎児期から小児、成人へと移行していく過程では、ケアの対象となる小児だけでなく、その家族の将来も視野に入れて看護を行うことが求められます。本書は、国立成育医療研究センターの看護基準を基に小児と周産期のケアについて、わかりやすく解説したテキストです。特に第2章では、あらゆる領域の主要な疾患が掲載され、新生児、小児、母性の疾患の治療から看護までの概要をこの1冊でつかむことができます。最終章の領域別看護では、ICU、NICU、周産期、小児救急、緩和ケア等の項目を取り上げ、看護に重要なポイントが細目にわたってまとめられています。小児、周産期の基礎をしっかりと固め、より幅のある看護を実現するためにもぜひ身近において活用したい書です。
『すぐに役立つ小児&周産期の疾患とケア 全訂第2版』
著:国立成育医療センター看護基準手順委員会
発行:中山書店
定価:4,500円(税別)
判型:B5判
ページ数:400ページ
『重症小児患者ケアガイドブック』
急性期の重症小児患者の看護ケアの指南書
小児看護のなかでも、特に急性期における重症小児患者の看護ケアについて解説された書。成人を中心としたICUでも、重症小児患者に看護ケアを提供する機会は散見され、遭遇する頻度が多くはないからこそ、手探りでケアをしている人も多いのではないでしょうか。急性・重症小児患者は、状態の変化が急速なため、効果的に情報収集を行い、速やかに適切な治療やケアを行う必要があります。本書は、「受け入れ」、「フィジカルアセスメント」、「基本的な管理とケア」、「特殊な治療とケア」の全4章にわたり、場面ごとに異なる注意点や観察、介入の判断のポイントなど実践的内容が根拠とともにわかりやすく提示されています。ICUに限らず、PICUで重症小児患者のケアを行っている人にも役立ちます。
『重症小児患者ケアガイドブック』
著:道又元裕/編:三浦規雅
発行:総合医学社
定価:3,500円(税別)
判型:A5判
ページ数:300ページ