1. トップ
  2. 看護記事
  3. 医療・看護技術から探す
  4. 急変対応
  5. 急変時のケア
  6. 気道確保|エアウェイの挿入手順と頭部後屈顎先挙上法

【連載】今さら聞けない! 基礎看護技術をおさらい

気道確保|エアウェイの挿入手順と頭部後屈顎先挙上法

  • 公開日: 2019/3/20

気道確保とは?

 大気の通り道である気道(airway)の物理的な閉塞を解除する、もしくは予防する処置です。窒息を防ぎ、呼吸管理を行うために実施されます。

 気道閉塞の原因はさまざまですが、よくみられるのは意識障害による舌根沈下です。
 気道閉塞は生命にかかわる緊急事態であり、心肺蘇生においても第一に気道確保が優先されます。

気道閉塞の原因例
● 意識障害などによる舌根沈下
● 過剰な気道分泌物
● 嘔吐物や血液、胃内容物の逆流、異物
● 気道の外傷・熱傷・炎症・浮腫・血腫
● 咽頭痙攣、気管支痙攣
● 気管切開・気管チューブの閉塞

気道確保の方法

 気道確保には、用手的気道確保と器具を用いる気道確保があります。用手気道確保には、頭部後屈顎先挙上法と下顎挙上法があります。

この記事を読んでいる人におすすめ

用手換気(バギング)の適応と方法|バッグバルブマスクとジャクソンリース

※本記事においての換気は高度な気道確保器具(気管挿管チューブや声門上デバイス)を使用していないことを前提として解説します。 【関連記事】 ●呼吸不全とは? 定義と2つの分類 ●呼吸器アセスメント―触診・打診の部位、聴診時の音 用手換気とは?

2019/1/2

胸骨圧迫とは|メカニズム、手順を知っておこう

※ここでは一般的・基本的な知識や手技などを紹介しています。各施設が定めるマニュアルがある場合はそちらに従ってください。 どんな場合に行うか  胸骨圧迫は、一次救命処置(basic life support:BLS)に含まれている処置で、心停止と判断され、蘇生の

2019/7/2

意識障害に伴う5つの危険な症状(除皮質硬直、除脳硬直など)

意識障害に伴う症状のうち、特に危険な症状5つについて解説します。 【関連記事】 ● マンガでわかる! 意識レベルのアセスメント● ショックの5Pとは?ショックの起きる原因と対処方法 1 呼吸パターンの変化 呼吸中枢は、橋と延髄にあるため、呼吸パター

2015/2/5

意識レベルの評価法、JCSとGCSの特徴とは?

2019年2月13日改訂 意識障害と意識レベルを評価するJCS(ジャパン・コーマ・スケール)とGCS(グラスゴー・コーマ・スケール)について解説していきます。 厚生労働省が2004年に発表した「救急搬送における重症度・緊急度判断基準制作委員会報告書」では、意識障害の緊

2014/12/20

痙攣への急変対応 5ステップ

急変に遭遇!そんなときに慌てず焦らず処置を行うには、急変対応を繰り返しおさらいしておくことが必要です。 今回は、「痙攣」という緊急度の高い事態への対応を解説します。 ステップ1 その場を離れず応援を呼ぶ 全身の痙攣を発見したときは、すぐにナースコール

2014/12/16

カテゴリの新着記事

頻脈を認める患者さんのアセスメントと対応

事例紹介 患者背景 Kさん、70歳代、女性 ・既往歴:なし ・内服歴:なし 現病歴 主訴は動悸。来院の3時間前に自宅で突然の動悸を自覚した。2時間ほど様子を見ていたが、改善しなかったため独歩で病院を受診した。以前にも動悸を自覚することはあったが、自然におさまっ

2021/6/15

アクセスランキング

1位

心電図でみる心室期外収縮(PVC・VPC)の波形・特徴と

心室期外収縮(PVC・VPC)の心電図の特徴と主な症状・治療などについて解説します。 この記事では、解説の際PVCで統一いたします。 【関連記事】 * 心電図で使う略語・用語...

250751
2位

【血液ガス】血液ガス分析とは?基準値や読み方について

血液ガス分析とは?血液ガスの主な基準値 血液ガス分析とは、血中に溶けている気体(酸素や二酸化炭素など)の量を調べる検査です。主に、PaO2、SaO2、PaCO2、HCO3-、pH, ...

249974
3位

吸引(口腔・鼻腔)の看護|気管吸引の目的、手順・方法、コ

*2022年12月8日改訂 *2022年6月7日改訂 *2020年3月23日改訂 *2017年8月15日改訂 *2016年11月18日改訂 ▼関連記事 気管切開とは? 気管切開...

250001
4位

人工呼吸器の看護|設定・モード・アラーム対応まとめ

みんなが苦手な人工呼吸器 多くの人が苦手という人工呼吸器。苦手といっても、仕組みがよくわからない人もいれば、換気モードがわからないという人などさまざまではないでしょうか。ここでは、人工呼...

250017
5位

採血|コツ、手順・方法、採血後の注意点(内出血、しびれ等

採血とは  採血には、シリンジで血液を採取した後に分注する方法と、針を刺した状態で真空採血管を使用する方法の2種類があります。 採血の準備と手順(シリンジ・真空採血管) 採血時に準備...

250858
6位

心電図の基礎知識、基準値(正常値)・異常値、主な異常波形

*2016年9月1日改訂 *2016年12月19日改訂 *2020年4月24日改訂 *2023年7月11日改訂 心電図の基礎知識 心電図とは  心臓には、自ら電気信...

250061
7位

サチュレーション(SpO2)とは? 基準値・意味は?低下

*2019年3月11日改訂 *2017年7月18日改訂 *2021年8月9日改訂 発熱、喘息、肺炎……etc.多くの患者さんが装着しているパルスオキシメータ。 その測定値である...

249818
8位

第2回 小児のバイタルサイン測定|意義・目的、測定方法、

バイタルサイン測定の意義  小児は成人と比べて生理機能が未熟で、外界からの刺激を受けやすく、バイタルサインは変動しやすい状態にあります。また、年齢が低いほど自分の症状や苦痛をうまく表現できません。そ...

309636
9位

SIRS(全身性炎症反応症候群)とは?基準は?

*この記事は2016年7月4日に更新しました。 SIRS(全身性炎症反応症候群)について解説します。 SIRS(全身性炎症反応症候群)とは? SIRS(全身性炎症反応...

250839
10位

第2回 全身麻酔の看護|使用する薬剤の種類、方法、副作用

【関連記事】 *硬膜外麻酔(エピ)の穿刺部位と手順【マンガでわかる看護技術】 *術後痛のアセスメントとは|術後急性期の痛みの特徴とケア *第3回 局所浸潤麻酔|使用する薬剤の種類、実施方...

295949