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第4回日本がんサポーティブケア学会学術集会に参加しよう!

  • 公開日: 2019/8/29

日本がんサポーティブケア学会とは

 ポーティブケアとは、がん患者さんが抱える心身の問題に対する直接的な支持療法(治療)はもちろんのこと、家族のケア、体制の整備や教育を含めた広い概念を持ち、日本語では「支持医療」と訳すのがふさわしいといえます。支持医療が、診断・治療開始の初期の段階から進行・再発、さらには終末期にいたるまでのがんのすべての病期(trajectory、軌跡)において、その心身の障害を全人的にサポートするのに対し、緩和ケアは言葉のニュアンスとしてがんの軌跡の後半の時期(終末期)における患者ケアを指すイメージが強くなります1)

 第3期がん対策推進基本計画でも「がん医療の充実」という中に、支持療法が入っています。これからのがん医療は、治療と支持医療が密接に連携して行っていく必要があります。

 日本がんサポーティブケア学会は2015年に設立されました。この学会の特徴は、17の部会とワーキンググループがあり、それぞれビジョン・ミッションを持ち研究・教育・診療指針作成を推進しており、下位上達のシステムとなっているところです。

 支持医療領域の基礎研究の推進、治療エビデンスの創出を目指し、部会とワーキンググループがガイドラインの作成や臨床研究を行っています。

17の部会
・Cachexia部会
・CINV部会
・FN部会
・Oncology emergency部会
・患者・医療職部会
・漢方部会
・がんリハビリテーション部会
・高齢者のがん治療部会
・骨転移と骨の健康部会
・サイコオンコロジー部会
・サバイバーシップ/患者会・遺族家族支援部会
・神経障害部会
・妊孕性部会
・粘膜炎部会
・皮膚障害部会
・リンパ浮腫部会

ワーキンググループ
・CIPN診療指針 WG
・Patient-reported Outcome(PRO) WG
・Integration of oncology and palliative care(IOP) WG
・Onco-nephrologyワーキンググループ
・Onco-cardiologyワーキンググループ

第4回日本がんサポーティブケア学会学術集会のプログラムについて

 ここからは、9月6日〜7日に開催する第4回に本願サポーティブケア学会学術集会の内容を少しずつ紹介していきます。今回の学術集会のテーマは「がん医療を支えるキュアとケア〜より豊かな成熟社会を目指して〜」です。

JASCC & Multination Association of Supportive Care in Cancer(MASCC) Joint Symposium

海外では支持医療に関してMASCCという集団があります。MASCCとJASCCの合同シンポジウムになります。

学術セミナー

症例を通して学ぶサポーティブケア「乳がん」
症例を通して、時間軸に沿ったケアを学ぶ内容となっています。診断から看取りまで時間軸に沿って議論していきます。

オンコロジーと緩和医療の統合
積極的な抗がん医療とサポーティブケアの統合という内容です。包括的がん医療が今、どう動いているのかを解説します。昨年も盛り上がった内容で、それをまた違った形で行います。

Onco-Cardiologyワークショップ【がんと心疾患を診療する】
分子標的薬が出てきたこと、抗がん剤治療が長くなったということから、心臓に受ける影響というのが問題になってきています。循環器の先生方は、これまであまりがんと関係がなかったのですが、最近注目が集まってきたということで、企画しました。

症状から系統的に学ぶサポーティブケア「腹部膨満感」
1つの症状でもいろいろな原因があります。そういったことを学んでもらう内容です。前回からはじめて、前回は呼吸、今回は腹部膨満感。症状といったものを具体的にどういう原因で、どういう治療があって、どういうケアがあるのかを解説します。

特別企画ワークショップ【進化するアピアランスケア】
学術集会の事務局で考えました。アピアランスというと非常にみなさん困っていて、注目しています。ケアを行うには価値観の共有を図る必要があります。以前、脱毛は許せるけれど、顔が黒くなるのは絶対に許せないという患者さんもいました。がん治療の満足度にもかかわってくる内容といえます。

 これらのプログラム以外にも東北緩和医療研究会や日本がん口腔支持療法学会との合同シンポジウムや日本臨床腫瘍学会との合同ワークショップなども企画しています。

 また、今注目されている免疫療法に関するワークショップもあります。さらに、17部会がそれぞれ募集した研究発表も行います。

 Tipsといった豆知識を解説するものを4つ企画しました。ぜひ、みなさん参加してください。

第4回日本サポーティブケア学会学術集会
https://www.jascc2019.org/index.html

引用参考文献

1)Cherny NI,et al:ESMO takes a stand on supportive and palliative care.Ann Oncol 2003;14(9):1335-7.

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