ドレッシング材の特徴・選び方・使い方のポイント5
- 公開日: 2012/7/9
この回では、臨床現場では、どのようにドレッシング材を選んでいけばよいのかを解説します。何をみて、ドレッシング材を選択していくのかを知っておきましょう。
▼褥瘡ケアについてまとめて読むならコチラ
褥瘡とは?褥瘡の看護ケア|原因と分類、評価・予防・治療など
さまざまな要素を考慮して選択する
褥瘡予防・管理ガイドラインでも一定の選択基準は挙げられていますが、「この創にはこのドレッシング材」と言い切れるわけではなく、創や患者さんの状態、病院の特性などさまざまな要素や視点から考えなければなりません。簡単ではありませんが、創のアセスメントと患者さんの状態が分かっていれば、ポイントに沿って選択していくことができます。そのポイントを以下に紹介していきましょう(基本的にポイントは、ガイドラインに準拠しています)。
POINT1 滲出液の量に着目
まず初めの選択ポイントを「滲出液の量」とします(下表)。滲出液の量を基準に考えて、創傷部位や創周囲の皮膚が浸軟しないように余分な滲出液を吸収し、適度な湿潤環境を整えるドレッシング材を選択するようにします。
表にあるように、ドレッシング材はそれぞれ滲出液の吸収力に違いがあります。また、同じような吸収力でも、水分含有量が多いハイドロジェルはむしろ乾燥している創に適していますし、ハイドロコロイドは滲出液が少ない創に適しています。このように滲出液の量で絞ったら、ドレッシング材の特性を考えて、より創や皮膚の状態に合ったものを選んでいきます。