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【連載】アセスメント力を身につけよう

脱水のアセスメント

  • 公開日: 2014/2/4

患者さんの異変を前に、「迷う」「わからない」「判断ができない」……。ここでは、そんな体験をした読者から寄せられた「アセスメントに迷いやすい症状」を5つピックアップしました。
症状ごとに、どのような患者情報を集めたらいいのか、判断するときのポイント、アセスメント手技などについて、ステップを追って解説していきます。


Q.脱水症状をアセスメントするポイントを教えてください。(山口県 呼吸器内科病棟)

A.尿量と飲量の差に着目し、バイタルサインと併せて症状の背景をつかみましょう

脱水は3種類。血栓などの重症合併症に注意しよう

人間の体の60%が水分であり、そのうち40%は細胞内にある「細胞内液」、残り20%は外から細胞を取り囲む「細胞外液」と呼ばれています。細胞内液と細胞外液の大きな違いは、その中に含まれている電解質の割合にあります。
細胞内液に多いのがカリウム、そして細胞外液に主として多くあるのが、ナトリウムとクロールです。

こうした水と電解質のバランスを調整するために機能しているのが、腎臓です。不要な老廃物を尿として排出する際に、体内の水分バランスが常に一定になるように、尿量を調整し、生命維持に必要な電解質の濃度を一定に保つ働きを担っているのです。

脱水が起こる原因はさまざまですが、その病態は「水(H2O)欠乏型脱水」「ナトリウム欠乏型脱水」、さらに両者が合わさった「混合型脱水」の3つに分けられます(表 1)。実際、臨床では、混合型脱水が多くみられます。

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