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【連載】症例ごとに看護計画を紹介!

脱水の看護計画|脱水で入院してきた高齢の患者さん

  • 公開日: 2022/4/23

脱水で入院してきた高齢の患者さん

 脱水には高張性、等張性、低張性の3つに分類でき、それぞれ異なる病態を示します。その発生機序を推測しながら情報収集を行い、適切に介入できるように立案しました。

POINT

観察計画 O-P 脱水の程度を知るための情報(口渇感やツルゴール反応、検査データ)と脱水の原因を知るためのデータ(食事・飲水摂取状況、In-Outバランス、輸液量など)を集める。

援助計画 T-P 脱水が改善しているかどうかを尿量や循環動態の推移で確認する。今後の脱水予防のため、食事や飲水の環境を整える

教育計画 E-P 高齢者は頻回にトイレに行くのを避けるため水分を控えてしまうこともあるため、水分摂取の必要性を伝える。脱水時に気づけるよう随伴症状についても説明する。

*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。

看護問題

脱水に関連したADL低下、循環動態や電解質異常がある

看護目標

脱水が解消される
脱水に関連した症状が緩和される

観察計画 O-P

口渇感の有無、程度
皮膚の乾燥、ツルゴール
頻呼吸、動悸、倦怠感など自覚症状の有無、程度
輸液の種類、1日量
食事や飲水摂取状況
排泄状況(排尿や排便の回数、性状など)
In-Outバランス
日中の活動状況
睡眠状況
検査データ(Na、BUN、尿検査など)
画像データ(超音波検査、XP、CTなど)

援助計画 T-P

脈拍に推移を確認する
尿量の推移を確認する
輸液や経管栄養の投与速度を適切に管理する
血液データを確認する
食事や飲水が摂取できるように環境を整える
療養環境を適切に整える

教育計画 E-P

水分摂取の必要性を説明する
脱水の随伴症状を説明する

看護計画を書くときに参考にしたい記事

脱水について知っておこう

脱水ってどんな状態?
脱水のアセスメント
脱水(高張性・低張性・等張性)の原因と検査・治療・ケアのポイント
「脱水」への輸液療法|インアウトバランスから見る!
【高齢者の脱水・食欲不振】アセスメントと予防・ケアのポイント
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体液量について】体液はどのようにバランスを保っているのか?


 

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