転倒転落リスクに対する看護計画|高齢で転倒の恐れがある患者さん
- 公開日: 2022/5/3
高齢の転倒転落リスクに関する看護計画
加齢に伴い筋力や平衡感覚などの身体機能が低下することに加えて、疾患やそれに対する治療、使用する薬剤の副作用、入院環境などさまざまな要因で転倒や転落しやすくなる可能性が考えられるため看護計画を立案してみました。
観察計画 O-P 身体能力と日常生活の状態を把握する。転倒転落のリスクとなる薬剤を服用していないか、何か自覚症状があるかといったことも確認する。
援助計画 T-P 把握した状況に合わせて転倒転落防止策を考える。歩行介助だけでなく、履物やその周りの生活環境も必要に応じて整える。
教育計画 E-P 歩行介助や環境の整備など、なぜ必要なのかをしっかりと説明する。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
高齢で身体機能が低下している
看護目標
転倒や転落を起こさない
観察計画 O-P
歩行時の状態(姿勢、ふらつきなど)
筋力の評価
生活環境(ベッド周囲、履物、衣服、持続点滴など)
認知機能の状態
自覚症状の確認(倦怠感、息切れ、疼痛など)
日中の離床状況、活動状況
排泄状況(排便や排尿の回数、性状など)
睡眠状況
使用している薬剤の確認(睡眠薬、抗精神病、抗不安薬、利尿薬など)
検査データ(TP、Alb、CRPなど)
援助計画 T-P
状態に合わせた歩行介助を行う
歩行状態に合わせた履物、補助具を選択する
認知機能に合わせた環境を整える
使用している薬剤に合わせた支援を行う
教育計画 E-P
転倒転落リスクが考えられることを患者や家族に説明する
歩行介助の必要性を患者や家族に説明する
環境を整える必要性を患者や家族に説明する
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