感情表出に関する看護計画|肺がんの告知を受けた患者さん
- 公開日: 2022/4/19
肺がんの告知を受けても感情を表出できない(ようにみえる)患者さん
肺がんの死亡数は年々増加しており、予後良好なものから予後不良なものとさまざまです。そのため、患者さんは治療や予後に不安を抱えていることがあり、その感情をうまく表出できないケースがあるため、今回はそれらを踏まえた看護計画を考えます。
観察計画 O-P 患者さんの現在の状況を把握するためのデータを集める。疾患や治療の知識不足が不安を招くこともあるため、どのように認識しているのかを確認する。また、日常生活にどのような影響が出ているのかを確認する。
援助計画 T-P 患者が感情を表出できるような環境を整える。また、疾患をどのように考えているのかなども聞くことで、疾患に関する知識を提供するのか、気持ちに寄り添ったケアを行うのかということを判断する。
教育計画 E-P 疾患や治療について知識が十分でないと不安を抱くケースがあるため、知識の提供を行う。また、不安や疑問をいつでも聞く体制があるということも伝えておく。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
看護問題
肺がんの予後に対する不安がある
看護目標
不安が軽減され感情を表出することができる
観察計画 O-P
現在の状況に対する認識
治療や予後に対する不安
患者や家族の肺がんや治療に関する認識
日中の活動状況
食事や飲水摂取状況
排泄状況(排便や排尿の回数、性状など)
睡眠状況
援助計画 T-P
疾患に関する認識や感情を表出できるような援助を行う
患者が思いを表出できるように環境を調整する
患者の思いに沿った援助を必要に応じて実施する
教育計画 E-P
肺がんに関する情報を提供する
手術、化学療法、放射線療法などの治療に関する情報を提供する
不安や疑問に感じていることを我慢せず伝えてもらうように説明する
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