水分摂取に関する看護計画|脱水で救急搬送されてきた患者さん
- 公開日: 2023/4/30
高齢で水分摂取不足による脱水で救急搬送された患者さんに対する看護計画
身体の水分量は体重の70%程度と言われていますが、高齢者は加齢に伴いその水分量は減少していくため、脱水に陥りやすいとされています。また、高齢者は自覚症状に乏しく、脱水症状が進行して意識障害などが起こってから救急搬送されてくるといったことがあります。そのため、今回は高齢で水分摂取不足による脱水によって救急搬送された患者さんの看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 患者さんの全身状態を確認する。本人が受け答えできる場合は、日常生活での食事の摂取量や水分摂取について聞き取る。
援助計画 T-P 脱水が改善できるよう輸液等を行う。経口摂取ができるのであれば、適切に水分を補給できるように働きかける。
教育計画 E-P 水分摂取の必要性を伝えるとともに、どのような症状が出ると脱水傾向なのかを知ってもらう。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
脱水による症状がある
看護目標
脱水による症状が出現せず過ごすことができる
観察計画 O-P
口渇感の有無、程度
皮膚の乾燥、ツルゴール
排泄状況(排尿や排便の回数、性状など)
意識状態(JCS、GCS)
輸液の種類、1日量
In-Outバランス
自覚症状の有無、程度(頻呼吸、倦怠感など)
嚥下機能
食事や飲水摂取状況
日中の活動状況
睡眠状況
検査データ(Na、BUN、尿検査など)
画像データ(超音波検査、XP、CTなど)
援助計画 T-P
尿量の推移を確認する
輸液や経管栄養の投与速度を適切に管理する
食事や飲水が摂取できるように環境を整える
必要に応じて皮膚の清潔や口腔内の環境を整える
療養環境を適切に整える
教育計画 E-P
水分摂取の必要性を説明する
脱水の随伴症状を説明する
疑問や不安があれば医療者に伝えてもらうように説明する
看護計画を書くときに参考にしたい記事
脱水ってどんな状態?
「脱水」への輸液療法|インアウトバランスから見る!
脱水(高張性・低張性・等張性)の原因と検査・治療・ケアのポイント
脱水のアセスメント
【高齢者の脱水・食欲不振】アセスメントと予防・ケアのポイント