EQチェック③ 「気力創出力~あなたのモチベーションスイッチは?」
- 公開日: 2021/5/19
今回は、EQ簡易診断の結果(「第2回 自分のEQをチェックしてみよう」参照)をもとに、「気力創出力」を使って、みなさんの気力の源、やる気スイッチを探っていきたいと思います。
職場でよく使われるモチベーションという言葉の裏には、やる気、動機といった感情が潜んでいます。感情は、性格とは異なり変えることができます。どんなに明るい人だって泣きますし、どんなに根暗な人だって笑うことってありますよね? さらに、感情は、一時的に表れたとしても必ず次の感情に移り、1つの感情が未来永劫続くということはありません。
EQはこの感情の使い方であり認識の仕方、そして開発可能な伸ばせる能力です。ホントに変えられるのかな? と疑う人も、自分には無理だと投げ出す前に、まずは「変わるかも」「変えられるかもしれない」、それくらいのつもりで、ご自分のことを見つめてみましょう。
4つの素養のバランス
まずは、4つの素養のバランスをみてみましょう。どれが一番高かったでしょうか? もし、何か一つ突出して高いものがあった方は、その素養は、何かつらく困難があったときに、あなたを支えてくれる可能性があります。言わば、あなたにとってのモチベーションスイッチです。4つとも同じくらいだ、という方は、自分にはどの特性が強いだろうという目で、ご自分のモチベーションスイッチってどれだろう? と見つめてみてください。
「8,セルフエフィカシー」
自己効力感のことです。自信に近い概念ですが、自分ならできる、やれるという予感、味方、信念の強さを見ています。よく、スポーツで「いけるよ」「やれるよ」って掛け声をかけますよね? あのような予感や見方ができるかどうかです。
これまでの実績も影響しますが、ご自分の知識や能力への信頼感が高く、積極的な取り組み姿勢につながりますので、生来的にここは高い、という方は、宝物を持っているようなものです。キーワードは、「自信」です。
「9,達成動機」
物事への取り組みの粘り強さとやる気のことです。でも低いからといってご自分は、やる気がないんだと落ち込まないでください。忙し過ぎたり、常にやることが決められていて目標を立てる必要がない方は低く出てしまいがちですので。
ただ、最近やる気がでないんだよな~と感じている方は、ご自分が飽きずに取り組める、新しい関心事を求めたり、投げ出したくなったときには、「あと5分だけやってみよう」と気持ちを切り替えたりしながら、やり遂げた経験を積み上げていきましょう。
この素養のキーワードは「目標」です。
「10,気力充実度」
主観的なイキイキ感や充実感の強さです。もし、ここが著しく低く感じられる方は、生活するうえでの気持ちの張りやエネルギーの高さですので、ここだけは、高めていかれることをお勧めします。高めるヒントは、生活リズムや体調管理です。
最近、多忙で気苦労が募っていないでしょうか? ひょっとすると、最近、ショックを受けたり、落ち込んだりしたことがあったのかもしれません。そんなときには、いつもと違った行動や生活パターンを試してみましょう。
逆に、ここが生来的に高い方は、自分がご機嫌でいられて、周囲にも好印象を与える宝物をもっていると言えます。
この素養のキーワードは「気持ち」「気分」です。
「11,楽観性」
積極思考、プラス思考のことです。ここが高いと、失敗や否定的な出来事も割り切りよく、将来にも明るい見通しを持ちやすい、こだわらない傾向がありますので、変化の激しい、こんな時代を生き抜くうえでは、宝物を持っているということですね。
逆に、ここが低かった、という方は、つい悲観的なものの見方をしてしまったり、仕事の意味や意義を疑ったりしてしまうことがありますので、他の病院の方たちと意見交換をするなど、異なる視点や多様な見方を身につけることをお勧めします。
この素養のキーワードは、「思考」「考え方」です。
いかがでしょう? 「自信」「目標」「気持ち」「考え方」どのボタンがご自分を奮い立たせ、いざというときに支えてくれそうでしょうか? 1つに絞らなくても、どの傾向が強そうですか? そんな傾向もこれからの物事のとらえ方や、行動の仕方で変えていくことができますが、まずは、今の自分にとってのモチベーションスイッチはどれだろう? そんなつもりで、ご自分に向き合ってみてください。
自分はご褒美をぶら下げられてもその気にならないけど、自分の気分が変われば、その気になれる、逆に目標がないと張り合いがでない、そんな特徴が見えてくることと思います。
そうしてご自分のことを見つめてみた後は、周囲の同僚のことも、この4つの視点で見つめてみましょう。あの人はどれがスイッチでしょうか? どの傾向が強そうですか?
心理分析なんて堅苦しく考えずに、ちょっとしたゲームのつもりで、休憩時間にでも、職場の方たちとの話のタネに使ってみてください。きっとお互いの特徴をわかり合うことで、周囲との関係がスムーズになっていくことでしょう。