第4回 看護の知(暗黙知)の見える化
- 公開日: 2009/8/4
見えにくい看護の知(暗黙知)を<見える化>する方法
見える化、の一つの方法としての概念化:
暗黙知の部分が多い看護の実践は、経験を重ねても言語にしたり、客観的に数値化したりすることが困難なために、「ここまで、できた」と自覚できない部分が多いものです。実践したことを言語化する、即ち「概念化」とは以下のように説明することができます。
概念化、とは「行動や言葉に意味を見出して、体系化や理論構造へ発展すること」です。これを看護における概念化とは、と考えてみると「臨床現場で起きている様々な経験(現象)を通して、感じ、考え、看護の本質について探求すること」と言うことができます。以下の図のように具象・現象を通して本質へと向かう「帰納的な思考法」を辿ることです。
認識の3段階
上記の図は経験した様々な出来事、これは「現象(具象)」の段階です。多くの現象を「共通性」で見ていくと、いくつかのある塊になります。これが「構造」であり、多くの現象の中から似たものを取り出す作業です。さらに考えを進め「物事の本質」に至るのです。これらの「現象」から共通性を見抜いて、本質へと向かう道筋、これを「帰納的思考法」、即ち「概念化」のことです。
参考になった
-
参考にならなかった
-