1. トップ
  2. 看護記事
  3. 診療科から探す
  4. 精神科
  5. 認知症
  6. 認知症の治療・ケア
  7. 第10回 認知症の薬を使わない治療法とは?

【連載】ナースのための認知症ケア

第10回 認知症の薬を使わない治療法とは?

  • 公開日: 2015/11/11

▼認知症の看護・ケアの記事をまとめて読むならコチラ
認知症・認知機能障害の看護ケア|原因、症状、アセスメントのポイント


 アルツハイマー病の薬があるとはいえ、その効果は限られています。こうしたなかで認知症ケアの現場で薬によらない療法(非薬物療法)が試みられてきました。

 リアリティー・オリエンテーション、音楽療法、回想法、アロマテラピー、ガーデン療法、ダイバージョナルテラピー、ペット療法などの「療法」です。このうち比較的よく知られた代表的な3つの「療法」について述べてみましょう。

リアリティー・オリエンテーション

 リアリティーオリエンテーション(Reality Orientation)は、現実(リアリティー)に関して見当識(オリエンテーション)をより良くしようとするもので、認知症ケアでは比較的以前から行われてきました。認知症の人は、時間、場所、状況について認識や判断が低下しているのでこれ改善することを目的にしたものです。

 実際には、施設で生活している場合、日付、施設名など基本的な情報を書いた掲示板をデイルームなど目に着きやすい場所に取り付けたり、グループで学習したり、日常会話のなかに季節、日付、時間、施設名などを意識的に取り入れるようにします。

 しかし記憶障害の進んだ認知症の人にはこうしたことを繰り返しても覚えにくく効果は少なく、むしろ「雰囲気」が重要ですが、記憶障害の軽い認知症の人ではその時々に現実の基本的情報を得ることができるのである程度効果が期待できる「療法」かもしれません。

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

レビー小体型認知症の患者さんに関する看護計画|転倒転落のリスクのある患者さん

レビー小体型認知症によるパーキンソン症状で転倒転落リスクのある患者さんに関する看護計画  認知症は記憶や思考などの認知機能の低下に加えて活動性の低下もみられて日常生活に支障をきたす疾患です。そのなかでレビー小体型認知症は若年から老年まで発症する可能性があり、筋固縮や動作緩慢

2024/11/30