圧力の単位、mmHgとTorrとは? 読み方は?
- 公開日: 2014/11/25
難解用語によって、血液ガスの理解にハードルに感じてしまっていませんか?
今回は、血液ガスを理解するために必要な用語について解説します。
血液ガスデータの単位
血液ガスデータでは、さまざまな単位が使われています。
その中で、mmHg(ミリメートルエイチジー)とTorr(トル)という2種類の単位が使われているのが圧力です。
mmHg(ミリメートルエイチジー)
もともと圧力はmmHgという単位が使われていました。
これは、1643年にイタリアの科学者であるトリチェリ博士が、ガラス管に水銀(Hg)を入れて大気圧を測定したところ、ガラス管の中の水銀の高さが760mmだったことによります。
これは大気圧が760mmの水銀柱を支えているということで、つまり760分の1の圧力で水銀柱1mmを支えることができるということです。
そこで、1mmの水銀柱のもたらす圧力を1mmHgという単位として規定し、1気圧を760mmHgとしたのです。
Torr(トル)
これに対して、TorrはmmHgを単位としたトリチェリ博士の名前に由来するもので、1mmHg=1Torrです。
従って、どちらの単位を使っても間違いではありません。
現在、国際単位系において圧力の単位はPa(パスカル)に統一されています。
しかし、日本国内の単位法では、例外的な措置として、生体内の圧力の単位としてのTorr、そして血圧を示す単位としてのmmHgの使用が認められ、その使用が継続されています。
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