口腔ケアのスタンダードで効果的な方法を知ろう!
- 公開日: 2012/3/6
口腔ケアは、患者さんのQOL、ADL向上、そして感染症予防のためにも重要なケアです。口腔ケアの意義、正しい手技を知り、効果的な口腔ケアを行っていきましょう。
Q. 口腔ケアの最新スタンダードを教えてください。また、口腔ケアは1日にどれくらい行うべきなのですか。
A. すべての患者さんを対象に、毎食後1日3回行います。
口腔ケアの前に患者さんのアセスメントを
口腔ケアは清潔保持からの視点だけでなく、口腔内細菌が原因となる感染症予防や脳への刺激、唾液分泌の促進、嚥下機能の向上といった効果も認められ、その重要性はさらに増してきています。
ですから、状態に応じたケア方法ですべての患者さんを対象に実施することが基本です。
口腔ケアを行うにあたっては、まず口腔内の衛生状態や全身状態、口腔機能などをアセスメントします。特に嚥下機能は重要で、嚥下ができるということは嚥下反射があり、その患者さんは含嗽ができることになります。
口腔ケアを行う際に使用する物品は、おもに歯ブラシ、歯間ブラシ、スポンジブラシ、舌クリーナー、歯磨き剤、コップ、含嗽剤、タオルなどです。ブラシなどは、口腔内の状態によって使い分けます。
実施の順序として、適切な体位を保持し、口腔内の状態を観察します。含嗽をして口腔内を湿らせ、食物残渣物などの汚れを取り除きます。
口腔内に舌苔がある場合は、無造作にブラッシングすると出血の原因となり、気道に押し込んでしまうこともあるので、一度に無理せず数回にわたって除去しましょう。
唾液腺が開かれ、唾液が出るようになれば除去しやすくなります。ブラッシングの方法には、スクラッピング法、ローリング法、バス法などがあるので、それぞれの特徴を理解して適切と思われる方法でブラッシングします。
歯磨きの方法