第1回 経腸栄養療法の特徴と適応
- 公開日: 2015/9/23
まとめ
1.栄養管理はすべての治療の基盤です。
2.栄養療法の大原則は、“When the gut works use it !”「腸が働いているなら、腸を使おう!」です。
3.経腸栄養療法の利点として以下が挙げられます。
1)腸管粘膜の維持
2)免疫能の維持、bacterial translocationの回避
3)代謝反応の亢進の抑制
4)胆汁うっ滞の回避
5)消化管の生理機能の維持
6)カテーテル敗血症、気胸などのTPN時の合併症がない
7)長期管理が容易である
8)廉価である
4.経腸栄養の適応は腸が機能している場合はすべて適応となります。経腸栄養の禁忌は、腸が安全に使用できない場合です。
5.早期経腸栄養は静脈栄養に比較して、感染性合併症の頻度が減少すると考えられています。
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経腸栄養(経管栄養)とは|種類・手順・看護のポイント
栄養管理の基本と栄養投与ルートの選択
栄養療法には経口栄養法、経腸栄養法、静脈栄養法があります。 栄養補給のためのルートの選択に関しての大原則は、“When the gut works use it !”「腸が働いているなら、腸を使おう!」です(図1)。