第4回 停電したらどうなる?
- 公開日: 2014/4/22
医療機関も介護保険施設も、電源を必要とする医療機器同様に、患者さんや入所者の日々の生活を支える上でも電源が欠かせません。
「非常電源があるから大丈夫」と考えがちですが、供給できる電力には限りがあり、人工呼吸器などに優先して使用されるため、電源の喪失が患者さんや入所者の生活を脅かすリスク要因は多々あります。
その主なものにつき、最悪の事態を防ぐ対処法をまとめてみました。
病室・居室の照明がダウンする
- ●非常電源に切り替わると、病室・居室や廊下の照明は最小限に抑えられます。そのため、昼間でも暗く見通しが利かない廊下では、視野が狭くなり、転倒事故が発生しやすくなります停電の間はできるだけ歩きまわらず、ベッド上で安静にしているように促しましょう。
- ●必要なケアや移動に支障がないように、病室・居室や廊下に、停電センサー付きのLEDライトを設置し、階段や段差のある場所には畜光テープを貼付しておけばより万全です
- ●認知症者や精神症状のみられる患者さんは、環境の変化に影響を受けやすく、停電による暗闇への不安から症状が悪化するリスクがあります。「停電であること」を繰り返し伝えて、できる限りそばにいて声かけを続けるようにしましょう
エレベーターが停止する
- ●機種によっては、非常時バッテリーが備えられているものもあります。この場合は停電後もエレベーターは動きますが、停電の規模によってはバッテリーで稼働持続時間を超えて、途中で停止してしまう危険性があります。停電時は「使用禁止」の用紙を貼付するなどの対策が必要です。
参考になった
-
参考にならなかった
-