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【連載】女性のがんのケア

第5回 乳がんの内分泌療法ってなに?

  • 公開日: 2013/1/10
  • 更新日: 2020/3/26

今回は乳がんの再発予防や再発・転移時に行う治療の一つ、内分泌(ホルモン)療法について解説。治療を行う患者さんにどのような支援を行えばよいのかを知っておきましょう。


Q 乳房切除術と乳房温存術は、病状のどのような部分をみて選択するのですか。

A 主に腫瘍の大きさや数、位置をみますが、選択には患者さんの意向も大きくかかわります。

解説 乳がん患者さんの約70%が適応

乳がんの再発予防や再発・転移時の治療の一つに、内分泌(ホルモン)療法があります。ホルモン感受性が陽性の乳がんでは、女性ホルモンががんの増殖因子となるため、その有効性が証明されています。

ホルモン感受性が陽性の乳がんは、体内の女性ホルモン(エストロゲン)の刺激を受けて増殖します。そこで、体内で産生されるエストロゲンを抑制したり、がん細胞内のエストロゲン受容体と体内のエストロゲンの結合を阻害したりすることで、がん細胞の増殖を防止しようとするのが、ホルモン療法です。

したがって、適応となるのはホルモン受容体が陽性タイプのがんで、乳がん患者さんの約70%がこのタイプに該当しています。

ホルモン療法に用いられる薬剤は、エストロゲンの産生を抑制するLH-RHアゴニスト製剤とアロマターゼ阻害薬、がん細胞とエストロゲンの結合を阻害する抗エストロゲン薬があります。閉経の前と後ではエストロゲン産生の過程が異なるため、使用される薬剤も異なります。

※続いては、患者さんへの説明について解説します。
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メリットとデメリットを説明した上で副作用への適切な支援が必要

ホルモン療法の大きなメリットは、化学療法や放射線療法に比べて、脱毛や皮膚障害といった外見的な変化をもたらす副作用が少なく、それらに伴う心理的負担が軽減されるという点です。

しかし、更年期様症状という外見上はわかりにくい症状に悩まされる人もいます。

再発予防の治療であれば5年間、再発・転移の治療であれば効果がある限り続けるため、長期間副作用と付き合いながら治療を継続しなければなりません。

また、ホルモン療法中は、胎児に影響を及ぼすため、妊娠できないことを説明しておく必要があります。

再発予防の治療の場合、通院は3カ月に1回程度となることが多いため、患者さんとのコミュニケーションが希薄になりがちで、悩みを十分に把握できないことがあります。

患者さんが副作用を上手に対処し、治療が継続できるように、看護師は適切なアドバイスをすると同時に、意識的な声かけと観察を心掛け、患者さんの悩みをキャッチすることも大切です。

乳がん治療の主なホルモン剤

乳がん治療の主なホルモン剤

(『ナース専科マガジン2011年1月号』より改変利用)

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