【人工呼吸器】臨床でよく見る2つのアラームの原因と対応
- 公開日: 2014/5/20
アラームは患者さんや器械の異常を知らせてくれます。適切に対応しなくてはなりません。
今回は臨床でよく見る2つのアラーム「高圧アラーム」「呼吸回数上限アラーム」について、原因と対応を解説します。
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人工呼吸器のアラームの原因と対応
■用語解説
●バッキング・・・何らかの原因で咳嗽反射が起こり、人工呼吸器と自発呼吸のリズムが合わなくなった状態
●ファイティング・・・自発呼吸リズムと人工呼吸器の換気パターンが同調していない状態をいう。
●肺コンプライアンス・・・肺のやわらかさ、ふくらみやすさのこと
●PS(プレッシャーサポート)・・・人工呼吸器の補助機能。自発呼吸の時間内に設定した圧で吸気を補助する。自発呼吸があっても、換気量が不足しているときに付加される。
1 高圧アラーム
気道内圧が設定した範囲を超えた場合に発生するアラーム。気道内圧が上昇すると、肺の圧外傷などを引き起こす危険性があるため、早急に対応します。
原因と対応
■原因1 痰の貯留
痰などの気道内分泌物の貯留によって気道内圧が上昇します。この場合は聴診して、痰の吸引をします。
■原因2 人工呼吸器と同期していない
バッキングやファイティングで、人工呼吸器と自発呼吸が同期していないときに、気道内圧が上昇します。ファイティングが原因の場合には設定変更を検討します。