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【連載】これだけできれば大丈夫! 病棟で必要な人工呼吸ケア

【人工呼吸器】バッキングとファイティングとは?

  • 公開日: 2016/11/29

人工呼吸器で使われる用語には、似ていたりわかりづらいものがあったりします。それもより人工呼吸器を苦手と思わせる要因の1つではないでしょうか。バッキングとファイティングは、人工呼吸器と患者さんの状態が合っていないことを表す言葉です。今回は、このよく聞く2つの言葉について解説します。

目次


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人工呼吸器のアラームの原因と対応


バッキングとファイティングとは

 バッキングは、何らかの原因で咳嗽反射が起こり、人工呼吸器と患者さんの呼吸のリズムが合わなくなった状態のことをいいます。

 例えば、加温加湿器を使用しているとき、回路内の結露が生じるためウォータートラップをつけますが、回路内の水滴が患者さんに入ってしまうとバッキングにつながる可能性があります。

 ファイティングは、患者さんの呼気のときに人工呼吸器による換気が行われるなど、患者さんの呼吸リズムと人工呼吸器の換気パターンが同調していない状態をいいます。

 例えば、A/Cモードのとき、自発呼吸と同調しているかどうかの確認として、ファイティングが起きていないかをみます。ファイティングが起きると、分時換気量が低下し、低分時換気量アラームが鳴ることもありますし、何よりも、患者さんに苦痛症状が現れます。

 ファイティングは、不適切な人工呼吸器の設定、回路やチューブの閉塞・リーク、あるいは気胸、喘息、肺塞栓、痰の貯留、呼吸状態の悪化、不安といった患者さん側の原因でも起こり得ます。どちらも人工呼吸器と患者さんが同期していない状態を示す言葉です。

ファイティングやバッキングが原因で鳴るアラーム

高圧アラーム(気道内圧上限(上昇)アラーム)

 気道内圧が設定した範囲を超えた場合に、発生するアラーム。気道内圧が上昇すると、肺の圧外傷などを起こす危険性があるため、早急に対応します。

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原因と対応

①痰の貯留
 よくみられるのが痰など気道内分泌物の貯留です。聴診をし、痰を確認したら吸引を行います。

②人工呼吸器と同期していない
 バッキングやファイティングなどで、人工呼吸器と患者さんの呼吸が同期していないときにも、気道内圧が上昇します。ファイティングが原因の場合は、設定変更を検討します。

③肺コンプライアンスの低下
 量規定で換気を行っている場合、患者さんの肺コンプライアンスが低下すると、気道内圧が上昇することがあります。一回換気量を減らすか、肺を保護するために圧規定の換気方法に変更するなどの対応を検討します。

④器械側の原因
 人工鼻の汚染による目詰まりや回路の屈曲や閉塞などが、原因になることもあります。

(ナース専科マガジン2014年6月号より転載)