体循環と肺循環についておさらいしよう!
- 公開日: 2014/10/9
体循環と肺循環についておさらいしてみましょう。
血液が循環することで、生命が維持される
人間の身体は、多くの器官(臓器)で成り立っています。
そしてそれらを動かせるエネルギーとして重要なのが酸素。
特に、脳、腎臓、肝臓、筋肉は、多くの酸素を要する器官です。
つまり、血液が循環することで、生命が維持されるというわけです。
血液は、体内器官を構成する組織に酸素を運び、体内で産出された二酸化炭素を受け取り、絶えず循環しています。
この循環は、心臓を中心とした体循環と、肺での働きを主とする肺循環から成り立っています。
体循環とは:全身の組織に酸素を送ること
体循環は、心臓の左心室が中心となる循環路です。
左心室から送り出された(動脈血)は、大動脈・動脈を通って各臓器や筋肉などに行き渡り、毛細血管で酸素と二酸化炭素、さらに栄養と老廃物の交換を行って、静脈血となり、静脈・大静脈と通って、右心房に戻ってきます。
肺循環とは:酸素を取り込み二酸化炭素を排出すること
肺循環は、右心室を起点とする循環路です。
右心室から出た血液は、肺動脈を経て左右の肺の毛細血管に至り、肺胞で二酸化炭素と酸素のガス交換が行われた後、肺静脈を通って左心房に戻ります。
肺循環の目的は、静脈血に含まれる二酸化炭素を排出し、新たに酸素を取り込み、酸素を内包する血液=動脈血にすることです。
左心室から全身へと送られる血液と右心室から肺へと送られる血液は、心臓のポンプ機能によって同時に駆出されることから、体循環と肺循環は同時に絶えず行われています。
(『ナース専科マガジン』2014年11月号から改変利用)