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心タンポナーデとは?原因と症状、仕組み

  • 公開日: 2015/1/1

心タンポナーデの仕組みについて解説します。


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心タンポナーデとは?

 心膜腔に水や血液が貯留することで、心臓のポンプ機能が働かなくなり、その結果、心拍出量が低下し、静脈還流の低下が起こります。そして、血圧が低下し、脈圧は低下、中心静脈圧が上昇して、ショック状態になります。

心タンポナーデの仕組み
図 心タンポナーデの仕組み

 脈圧とは、収縮期血圧と拡張期血圧の差です。例えば120/80mmHgであれば脈圧は40mmHgとなり十分な値で、収縮と拡張がきちんとできていることがわかります。これが110/90mmHgであれば、脈圧は20mmHgとなり、ポンプ機能がしっかり働いていないことになります。

 代表的な原因は心筋梗塞で、この場合、心臓の筋肉が薄くなり、そこから心臓内の血液が染み出して溜まり、心タンポナーデになります。

 心タンポナーデの発見には、血圧の低下や頸動脈の怒張(中心静脈圧が上昇)、心電図の低電位(QRSの幅が小さい)、脈圧がないなどに、いち早く気付くことが大切です。確定診断は心エコーで行います。

心タンポナーデへの対応

 対処方法は、早急に心タンポナーデの解除を行うことです。心嚢に針を刺して水や血液を抜く心膜腔穿刺や、手術室で心膜を切開し、心嚢ドレナージを行うための心嚢開窓術を行います。

(『ナース専科マガジン』2012年6月号より転載)

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