【連載】何かヘンだ”がわかる! 急変前に気づく五感アセスメント
第2回 急変時に生き残るために抵抗する身体「生き残りシステム」を理解する!①
- 公開日: 2015/8/11
はっきりとした予兆もなく、患者さんが急変したり、重篤な疾患が進行していたりする経験があると思います。そのような急変に先立って、先輩の看護師や医師から「あの患者、何かヘンだよね」という直感的な台詞を聞いたことがあるかもしれません。
この連載では、急変前の「何かヘン」と感じる患者への直感的な違和感について解説し、急変を見抜く力を養います。
ホメオスタシス、つまり血液環境が乱れると、それに全身(患者さんの全体)が反応します。これが「危険なサイン」であることを本解説の第1回でお話しました。
ところで、人体にはもともと「生き残りシステム」なるものが備わっています。
「生き残りシステム」は人間だけではなく、すべての動物がもつ「進化の賜物」です。生命の危険に直面すると自動的に「生き残りシステム」が動き出します。実は、「生き残りシステム」の活性化(全身の反応)が「危険なサイン」として現れるのです。
「生き残りシステム」とは?
「生き残りシステム」とは、どんなシステムでしょうか。大きな流れでいえば、
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