【看護師のマナー】第40回 アセスメントの重要性を認識しましょう
- 公開日: 2016/2/4
- 更新日: 2021/1/6
新人ナースのための社会人マナーブック。今回のお話は「アセスメントの重要性を認識しましょう」です。
正確な情報を取るために
看護において、アセスメント(情報収集・観察)は、とても重要な業務です。これは奥が深いものですから、毎日が勉強の連続でしょう。
完璧なアセスメントができるようになるまでには、ある程度の経験が必要ですから、ここでは、その心がまえについてふれましょう。
患者さんの状態や問題点を知るために、情報を収集する。これは基本中の基本です。これがしっかりできていれば、問題点がはっきりし、対応策も明確になるわけです。
では、情報を集めるとき、もっとも重要なことはなんでしょうか?
それは、できるだけ正確な情報を取る、ということです。間違ったものでは、何の意味もありません。信ぴょう性のある、正確なデータが必要なのです。
最初のうちは、なかなか慣れなくて、バイタルサインの測定にも時間がかかってしまうかもしれません。もちろん、早くできるにこしたことはありませんが、不正確では困ります。自信がなく、技術的にも未熟なために、脈拍や血圧など何回もやり直すこともあるかもしれません。
ですが、多少時間がかかっても、正確に取らなければなりません。そのうちに、早くできるようになりますし、判断の目も養われてきます。あいまいな情報をそのままにすることで、いちばん困るのは、患者さんであることを忘れないでください。
また、ただ情報を集めてくればいいというわけではありません。なぜ見るのか、なぜこれをしなければならないのか、その意味を考えるという意識が大切です。
特に新人のうちは、五感を働かせてよく観察するように心がけること。そして、最後に情報はきちんと報告をしましょう。
次回は、「看護記録は読まれることを意識して」をお話します。
(『新人ナースのための社会人マナーブック 失敗しない接遇とコミュニケーション術』
監修/亀田総合病院 師長 永井三枝、前看護部長 竹股喜代子、2007年、アンファミエ刊.から改変利用)