手術室での看護の流れ、申し送りはどんなことを伝える?
- 公開日: 2017/4/15
手術室看護師はどのようなことを行っているのでしょうか。手術室は閉鎖された空間と言われ、手術室内での実態はあまり明らかにされていないことが多いように思います。そのため、手術室看護師はいったいどのような看護をしているのかわかりにくい状況にあります。
今回は、手術室看護師がどのようなことを行っているのか術前・術中・術後に分けて概要を紹介します。
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術前・術後の看護(検査・リハビリテーション・合併症予防など)
手術室看護師の術前の看護
手術室に入室してきた患者さんは不安や緊張、恐怖などさまざまな思いを抱えながら手術に臨むことになります。患者さんが入室したら、手術室看護師は麻酔科医とともに点滴や硬膜外麻酔のルート確保を行います。点滴や硬膜外麻酔を行ったらすぐに全身麻酔の導入になりますので、患者さんと話をする機会も少ないといえるでしょう。
しかしその少ない時間の中で、少しでも患者さんの気持ちが和らぐように声掛けやタッチングなど行います。また、手術室では絶対に事故が起きてはならない現場であり、ある程度の緊張感を持たなければならない場所でもあります。患者さんが不安を感じたり、緊張しないように配慮しつつも、看護師自身は緊張感をもって業務に当たらなければなりません。そういった意味で、非常にメリハリの効いた空間といえるでしょう。
全身麻酔が始まれば患者さんの全身状態の観察を継続して行うだけでなく、麻酔科医や外科医の介助に回ります。気管挿管、膀胱留置カテーテルの挿入、電気メスの対極板の貼付、肺血栓塞栓症予防のために弾性ストッキングやフットポンプの準備、手術時の体位作成と続いていきます。