「術前・術後管理」の記事一覧
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術後悪心・嘔吐(PONV: Post-Operative Nausea and Vomiting)の対策を知りたい
Q 術後の悪心・嘔吐があると患者さんは苦痛そうですが、予防策はありますか? A 事前にリスクに応じた制吐剤の投与を行うことが推奨されています。 術後の悪心(嘔気)・嘔吐(以後PONV)は一般的に20-40%の割合で発症し、患者さんが術後に最も避けたい麻酔合併症の
創部感染を発症してしまった患者さんへの看護計画|大腸がん術後の患者さん
開腹手術で大腸がん術後のストーマ造設された患者さんの創部感染に関する看護計画 大腸がんとは大腸の粘膜細胞から発生する悪性腫瘍です。治療法の一つとして手術が選択され、大腸の切除に応じて便の排泄口を腹壁に作るストーマが造設されるため、創部やストーマ周囲の感染に注意する必要があ
認知症患者さんの術後鎮痛の考え方や管理方法が知りたい!
Q 認知症患者さんは痛がってなさそうに見えますが、鎮痛薬は少なめで大丈夫ですか? A 認知症患者さんでは痛みを適切に伝えられていない可能性があります。基本的には術式に合わせた標準的な術後疼痛管理が必要です。 極論ですが、認知症の患者さんは痛がってなさそうと見るの
不穏がある開頭術後の患者さん、痛み止めは何がよい?
Q 開頭術後の患者さんが痛みで不穏になりました。鎮痛薬は何を使うとよいでしょうか? A 医師から指示のあるものの中からまずはアセトアミノフェンやNSAIDsの使用を検討しましょう。 創部痛では、脳実質は痛みは感じませんが、脳に達するまでの皮膚・皮下、筋肉
抗血栓薬を服用している患者さんへの看護|心房細動の患者さん
心房細動で抗血栓薬を内服されている患者さんに対する看護計画 心房細動とは心房が細かく収縮することで生じる心臓の不規則な収縮のことです。さまざまな要因があり、心臓が不規則に収縮することで血液の流れが滞りやすく血栓ができやすくなるため血栓予防として抗凝固療法が導入されることが
知っておきたいIV-PCAを用いた効果的な鎮痛
Q 開腹胆嚢切除術を全身麻酔で施行された患者さん。IV-PCA(Intravenous Patient Controlled Analgesia:経静脈的患者自己調節鎮痛)を手術後直ぐに開始していますが、麻酔覚醒後より強い痛みを訴えられています。PCAボタンを押してもとても痛
より良い鎮痛を目指した硬膜外麻酔の考え方!
Q 硬膜外カテーテルを留置している患者さんが痛がっています。どのように対応したらよいでしょうか? A 薬液が体内に入っていること、麻酔効果範囲を確認して対応を検討します。 硬膜外カテーテルは、脊髄を覆う膜の外側(硬膜外腔)のスペースに挿入されており、局所麻酔薬を
縫合不全に対する看護計画|胃がん術後の患者さん
胃がん術後の縫合不全リスクがある患者さんの看護計画 胃がんを切除後は残った胃と十二指腸を繋げるなどの再建法が実施されるため、その縫合部やドレーン挿入部に縫合不全が生じる可能性があるため看護計画を立案しました。 POINT観察計画 O-P 創部に発赤などの感染徴候がな
呼吸器合併症の看護計画|食道がん術後の患者さん
食道がん術後の呼吸器合併症に対する看護計画 食道は咽頭と胃をつなぐ管状の臓器で、食道がんは食道のどの部位でもできる可能性があります。そして、手術は食道がんに対する標準的な治療法であり、がんを含めた食道と胃の一部を切除し、胃や腸を使って再建術とリンパ節郭清を行います。痛みに
高齢者への鎮痛薬の使用の注意点
Q 高齢者の場合、鎮痛剤を使用して不穏になったり、使用しても効果がなく不穏になったり、基礎疾患のある場合には副作用も考慮しなければならないと思います。高齢者への鎮痛剤の使用で特に気をつけたほうがよいことはありますか。 A オピオイド鎮痛薬では、特に鎮静作用による上気道閉塞や
せん妄の看護計画|術後にせん妄予防が必要な患者さん
術後せん妄予防に関する看護計画 せん妄はイメージされやすい興奮している状態以外にも、傾眠や抑うつ状態を呈する場合やそれらが混在している状態などさまざまであり、それらは「過活動型せん妄」、「低活動型せん妄」、「混合型せん妄」に分けられます。そして、術後は環境の変化だけでなく
術後せん妄の看護|予防、ケア、看護計画
術後せん妄とは 術後せん妄とは、手術を受けたことがきっかけで起こる意識の混乱です。手術の侵襲によって、術後の患者さんは身体機能だけでなく、精神機能も低下するため、覚醒レベルが短いスパンで変動し、それが混乱状態として出現します。 主な症状としては、失見当識、興奮、妄想、
意思疎通が困難な小児に対する術後の鎮痛剤投与のタイミングはどう判断する?
Q 小児(特に障害児)は痛みの程度をうまく訴えることができず、鎮痛剤を使ってよいのかどうか迷います。鎮痛剤の使用のタイミングをどのように見極めるとよいでしょうか。 A 受け持ちの看護師や保護者からの情報と術式から痛みを予測し、投与のタイミングを図りましょう。
急性疼痛に対する看護計画|肺がんの術後の患者さん
肺がん術後の急性疼痛に対する看護計画 手術に伴う侵襲や胸腔ドレーン挿入による侵襲で患者さんの安楽が障害されるリスクを考慮して計画を立案しました。 POINT観察計画 O-P 患者さんの状態を把握するための情報を集める。肺がんの術後のため、留置しているドレーンの観察と
【術前・術後ケア】チームリーダー実践の場面 ~直腸がん患者への術前・術後ケアより~
私の看護のエッセンス ●入院している患者の一部分だけを捉えるのではなく、患者の全体像を把握します。 ●後輩看護師、先輩看護師の懸け橋となることが、中堅看護師の役割です。 ●患者を中心としたチームの対話で患者のケアが生まれます。 事例紹介