術後で不穏が見られる患者さんに関する看護計画|脳腫瘍の開頭腫瘍摘出後
- 公開日: 2024/8/21
脳腫瘍の開頭腫瘍摘出後に痛みで不穏が見られる看護計画
不穏とは、疼痛、不眠、入院による環境の変化など患者さんが何らかの要因によって落ち着きがなく、安静が保たれなくなった状態を表します。ソワソワする様子から、点滴を自己抜去したり声を荒げる様子など一過性に意識の変容が生じます。今回は、脳腫瘍の開頭腫瘍摘出術後に痛みが生じて不穏が見られている患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 患者さんの意識レベル等の状態や全身状態を確認する。不穏の要因と考えられる疼痛の程度についても把握する。
援助計画 T-P 患者さんの状態を継続的に評価する。疼痛の程度についても適宜評価して、必要に応じて、鎮痛薬等を用いる。リハビリも進められるように支援する。
教育計画 E-P 患者さんの意識レベルに合わせて、リハビリや疼痛について説明する。不安なことや疑問があれば、いつでも話してほしいと伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
痛みが強くて不穏が生じている
看護目標
術後を安全に過ごすことができる
観察計画 O-P
意識レベルの推移
神経症状の確認
瞳孔所見の推移
疼痛の有無、程度
ドレーンの排液量、性状、色調など
術中の麻酔薬、鎮痛薬などの使用量、輸液量や輸血量などの確認
日中の離床状況、活動状況
睡眠状況、夜間の状況
排泄状況(排便や排尿の回数、性状など)
検査データ(TP、Alb、WBC、CRPなど)
援助計画 T-P
術後の疼痛を評価する
せん妄スクリーニングツール(ICDSC、CAM-IUCなど)の評価を継続的に行う
必要に応じて排便管理を検討する
適宜、リハビリや離床について検討する
医師の指示に基づく薬剤を使用する
教育計画 E-P
意識レベルに応じて痛みは我慢せず伝えてもらうように説明する
意識レベルに応じてリハビリや離床の必要性を説明する
意識レベルに応じて疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する